著者 : 東芙美子
小説 昭和元禄落語心中小説 昭和元禄落語心中
昭和初期、七代目有楽亭八雲に弟子入りした菊比古は、同期で天才の助六とともに成長していく。揃って真打に昇進するが、直後に助六は破門。芸者・みよ吉と謎の事故死を遂げる。菊比古は八代目八雲を襲名。時が経ち、昭和最後の大名人となった八雲に押しかけ弟子入りした与太郎が、助六の遺児・小夏とともに、八雲と助六との因縁噺を紐解く。
美男の血美男の血
日舞の風間流宗家に年子の兄弟が生まれた。兄・蛍一郎は跡継ぎが約束され、弟・京二郎は女形の大名跡の養子となり、歌舞伎役者の道へ。二人の兄貴分で、梨園の御曹司にして天才肌の風雲児・凱史、さらに女形としての大成を背負わされた部屋子の瑛ー美貌と才能に恵まれ、芸道を究めんとする四人の男が、愛と葛藤の果てに掴んだものとは?何代にもわたる血の宿命と、役者の凄絶な修羅を描く、極上の“歌舞伎”大河ロマン。
梨園の娘梨園の娘
梨園の御曹司にして絶世の美男、藤村霞右衛門に男女の双子が生まれた。兄の桂は跡継ぎとして、妹の葵も父に溺愛されて天真爛漫に育った。が、真に父の才を受け継いだのは、皮肉にも娘の葵の方だった。女は歌舞伎役者にはなれないージレンマに身悶えながら女優への道を模索する葵。しかし彼女の前には、我が子を愛するがゆえに、その夢を全力で潰そうと立ちはだかる父の姿が…。芸の鬼に取り憑かれた、梨園の父娘ふたり。その愛と葛藤の物語!
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