著者 : 松谷美善
泥の中で咲け[文庫改訂版]泥の中で咲け[文庫改訂版]
人はいつからでも生き直せる 引きこもりの日々から突然、たった一人の家族である母を亡くした坂本曜。 社会生活に無知な彼がとったその後の行動、そして流転の日々-- 人々のつながりと家族の再生を描いた連作短篇集、待望の文庫化。 母の笑った顔は、忘却していた。 でも、「曜、しっかり生きろ」と聞こえた声は母なんだ。 雨上がりの空を仰いだ。 遠い日のアパートの部屋の匂いがした。(本文より) 【目次】 一粒の種子 心の中の杭 パンドラの箱が開いた 苛立ち よかったら、お手伝いしますよ 夢の記憶 いつか咲くために あとがき
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