著者 : 柏熊達生
デカメロン(下)デカメロン(下)
偶然に教会で出会った10人の男女がそれぞれ1話ずつ10日間話した100の物語。間男が扉をたたく合図の音を聞きとがめられ、幽霊だと夫をごまかしたり、夫の帰宅に間男をあわてて樽の中に入れ、中をたしかめている買主だとだまし、夫に男を送らせるなど、浮気をごまかすために数数の知恵を働かす妻たち。逆に女をだましてものにする司祭や修道院長たち。だましだまされ、虚々実々の人間模様がつぎつぎに展開されて、大団円へ。
デカメロン(中)デカメロン(中)
ペストを逃れて郊外に移り住んだ男3人と女7人が、毎日1人1話ずつ10日間にわたって話した100篇の物語。この巻では、天使のふりをして女性をだます修道士の話、殺された男が恋人の夢枕に立つ話、愛人といるところを夫に見つかった妻が、機智をもちいていいのがれる話など、人の心の奥にひそむ欲望、嫉妬の落し穴を風刺にくるんだ傑作集。
デカメロン(上)デカメロン(上)
教会でたまたま落ち合った男3人、女7人が、毎日1人1話ずつ10日間話した100篇の物語。中世の終末と近代の人間解放を告げる最初の作品の一つといわれる。上巻では精力絶倫の修道士が自分の不行跡に修道院長を引きずり込んで罪をのがれる話、恋多き女が修道院を舞台に巧みに思いをとげる話など、人間本能を哄笑の対象として描く。
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