著者 : 柞刈湯葉
培養肉の広報員から、大正電気女学生、箱男まで大活躍。牛は食べたいが、動物は殺したくない。そんな人類の夢が実現した未来「まず牛を球とします。」、ミステリ少年漫画家の苦悩「犯罪者には田中が多い」、昭和二〇年八月、広島に世界初の原子爆弾が投下されたが、なぜか爆発しなかった…ありえた過去を描いた書き下ろし「沈黙のリトルボーイ」他、全一四編。ハンバーガー屋の待ち時間に気軽に読めて、味わい濃厚、サクッと読めてザクッと刺さる、極上のSF作品集。
99%の“消費者”と1%の“生産者”。平成よりちょっと先の世界。完全自動運転、ネコッポイド、警察ロボ、配達渡し鳥…いろんなことがオートの近未来、国民には厚生福祉省から生活基本金が支給されている。労働の必要はないけれど、職安の需要は、まだまだ健在。ヤクザみたいな風貌の職安経営者・大塚さん、女性事務員・目黒のもとに、仕事を求めて今日も妙なお客さんが現れるー。常識をくつがえす近未来お仕事小説。
「横浜駅が急速に膨張している」と報告を受けたエキナカ在住医師・青目先生は、その原因が駅下層にある火山の噴火兆候ではないかと推測する。駅崩壊に備えるため山頂に向かった青目先生は、そこで廃棄された少女を見つけ…?「横浜駅が無限に増殖して日本を覆い尽くす」という斬新な世界観で繰り広げられる大活劇、待望のシリーズ二巻堂々発売!『京都』『群馬』『熊本』『岩手』を舞台に、“横浜駅”に翻弄される者達の生きざまがリアルに描かれる!
改築工事を繰り返す“横浜駅”が、ついに自己増殖を開始。それから数百年ーJR北日本・JR福岡2社が独自技術で防衛戦を続けるものの、日本は本州の99%が横浜駅化した。脳に埋め込まれたSuikaで人間が管理されるエキナカ社会。その外側で暮らす非Suika住民のヒロトは、駅への反逆で追放された男から『18きっぷ』と、ある使命を託された。はたして、横浜駅には何があるのか。人類の未来を懸けた、横浜駅構内5日間400キロの旅がはじまるー。