著者 : 栗原ちひろ
公爵令嬢のセレーナは、現在『二度目』の人生を爆走中。最推しの婚約者・フィニスとともに、何者かに暗殺された一度目の人生。その記憶を保ったままリスタートした『二度目』では、男装して帝国最強の黒狼騎士団に入り、団長であるフィニスを守り抜くーそう決めたのに。フィニスへの恋心を自覚し、さらに自分ではない婚約者の存在を知り、セレーナの心は揺れる。そんな折、フィニスが現婚約者・フローリンデへの贈り物を選ぶのに付き添い、トラバントと三人で北部の商業都市を訪れたセレーナ。そこで遭遇したフローリンデは、セレーナが前世で知っていたキャラとは激変していてー?トラバントの抱える秘密、束の間の休日デート…そして、舞台を帝都に移しての「婚約破棄大作戦」へー!?婚約者の地位も、恋も捨てた先にあったのは、あなたと手を握りあえる『今』。両片想い×死に戻りラブコメファンタジー絢爛&波乱の第2巻!
「私は、お飾りになりたいわけではありません」 「ならば、何になる」 「あなたの剣に」 公爵令嬢・セレーナの婚約者は、帝国が誇る『黒狼騎士団』の団長であり、近く皇帝となるフィニス。幼い頃に肖像画を見て以来彼の美貌の虜となり、全力で萌え、全霊をかけて推してきたフィニスといよいよ結婚ーーという時に、ふたりは何者かに謀殺されてしまう。一度目の人生は、これで終了。気づけば、前世の記憶を持ったまま『二度目』がスタートしていた。 今度の人生では、絶対にフィニスを殺させない! 推しには健康で長生きしてほしいからーーそう考えたセレーナが選んだのは、フィニス率いる『黒狼騎士団』に入り騎士として彼を守ること。 無事入団を果たしたセレーナだが、一度目の人生では見ることがなかったフィニスの素顔や振る舞い、すべてが尊すぎて死にそう! だが、ふたりの周りにまたもや不穏な影がーー!?
雰囲気探偵と死神執事の不可思議なぞとき! 雰囲気重視で推理などろくにしない探偵・猪目空我は、古めかしい屋敷の一角で探偵事務所を開いている。まるで繁盛していないが、家賃が格安なのでなんとか操業できているのだが、くだんの屋敷の住人はワケアリお嬢様と、その側に近くに仕える自称・エリート死神の執事のみ。肝心の猪目は推理力に乏しいので、この怪しい探偵事務所でなぞときをするのは、主に美形執事の役割だ。執事は死神らしく、死者の霊を見る特殊能力がある。中でも特筆すべきは「カーテンコール」という力で、死にゆく人に願われると三回だけ延命に応じることができるというもの。この能力による不思議な出来事や、猪目のもとに舞い込んだ依頼を、彼らは力を合わせたり合わせなかったりしながら、解決しようとするのだが……。 静かな屋敷に唐突に現れる押しの強い押しかけメイド、爆弾をほしがる制服姿の少年、少女たちの避暑地でのひと夏の思い出、外国からホームステイにやってきた死者。死神執事の「カーテンコール」で現れる謎めいた人物たちは、やがて真実の路を通って彼方へ還ってゆく。エリート死神執事×ハリボテ探偵が贈る、人生最後の謎とき「やりなおし」ファンタジー、第2弾!
猪目空我は、かつて少年探偵役で人気を博した子役くずれのイケメン。とくに技能があるわけではないが、過去の栄光を活用し外見重視の雰囲気探偵事務所を開くことに。早速、格安賃料で借りたのは古い屋敷の一角のうえ、他の住人は謎めいたお嬢さまと美しい執事のみ。ここに怪しさ爆発の大家と店子が誕生した。一方、屋敷の執事にも秘密があった。それは彼の正体が死神で、死にゆく者に乞われた場合“カーテンコール”で三回だけ、彼らをこの世に呼び戻せるというもので…。エリート死神執事とハリボテ探偵が贈る人生最後の“やりなおし”ファンタジー!