著者 : 橘もも
全身全霊で歌うスズ子!戦後を暮らす人々を明るく照らし出す!病に倒れ大阪で療養中だった愛助は、「赤ちゃんに会いたかったな…」という手紙を残し還らぬ人に。ひとり音楽活動を続けながら東京で出産したスズ子はぼう然とする。しかし、愛助の死を乗り越えるために羽鳥善一が書き下ろした『東京ブギウギ』は、空前のヒットとなり、“ブギの女王”と呼ばれるようになる。そして、日本のブギウギ歌手として、アメリカに行くことに…。
歌って踊るのが大好きな大阪の銭湯の看板娘・花田鈴子は、地元の歌劇団に入団し、抜群の歌唱力により頭角を現す。昭和13年、東京で人気作曲家と出会い、“スウィングの女王”と呼ばれる人気歌手となる。しかし、戦争が始まると、活動の場は制限されることに。激動の時代の渦中で、ひたむきに歌と踊りに向きあいスター歌手への階段を駆け上がっていく…。
クィン・ザザ号運行史上、初の異常事態発生!原因不明の病により全男性クルーが倒れる中で龍に応戦するヴァナベル。緊急着陸した霧深いネーベル市で彼女が出会ったのは、龍捕りを嫌う料理人の少女、ラスヴェットだった。
由比産婦人科を訪れる、さまざまな表情をした妊婦たち。産声と歓声に包まれて母となる者、物言わず消えた命を静かに見送る者ーそんな母子の姿を間近で見つめながら、アオイは自分の母に想いを馳せる。お母さんは、私のこと、どう思ってるの?深い共感を誘い、大切な記憶を呼び起こしてくれる、胸を打つ物語。
看護師見習いとして由比産婦人科でアルバイトを始めた青田アオイ。初日、いきなり中絶手術の様子を見て動揺するが、初めてお産にも立ち会い、命の誕生と赤ちゃんの生命力に心を強く揺さぶられる。望まれて生まれてくる命と、人知れず消えていく命。町の小さな産婦人科医院を舞台に、命を見つめてゆく感動の物語。
確かな技術で信頼されるメカニックの兄・桧山篤洋。世界ラリー選手権への挑戦を目指している天才ドライバー弟・桧山直純。二人はラウンドごとに激しい衝突を繰りかえす。そこにやってきた新任エージェント遠藤ひかるを待ち受けていたのは兄弟の確執に秘められた鮮烈な過去、チーム全体を巻き込む試練だった。