著者 : 沢万里子
コネチカット州の小さな町で、顔を砕かれた若い女性の死体が発見された。頭蓋骨をもとに復元された生前の容貌が導き出したのは、女優になる夢を抱いて故郷を出た少女が惨殺されるまでの5年間の空白だった。その間に何が?そして、彼女を殺したのは?ダナハー警部とマロイ刑事は被害者の過去を追い、ニューヨークへ…。『失踪当時の服装は』と並ぶ警察小説の巨匠の初期傑作。
18世紀、霧のロンドン。最高の贅沢を身につけた誇り高いレディ.シャナは、今、窮地に陥っていた。21歳の誕生日までに結婚相手を見つけなければ、父にどんな男を押しつけられるかわからない。一代で豪商に成り上がり、今やカリブ海に浮かぶロス・カメロス島の領主となった父の野望は、シャナを名門に嫁がせ、由緒ある家柄を手に入れることだった。約束の日を目前に、追いつめられたシャナは、死刑囚との偽りの結婚で父を欺くことを思いつく。「あとは悲しみにくれる未亡人のふりをすればいいわ」。選ばれた男はルアーク。彼は、傲慢にも一夜を共にすることを条件に、シャナのプロポーズを受け入れた。
ルアークが生きていた。父を欺くため、死刑囚との偽りの結婚を遂げたシャナだったが、死んだはずの“夫”ルアークが奴隷としてロス・カメロス島に送り込まれてきたのだ。彼女は不安に捕らわれながらも、次第に彼に魅せられていく。しかしシャナは、ルアークへ言い寄るミリーへの嫉妬から、心とは裏腹に彼を島から追放してしまう。そんな騒ぎの中、海賊の島メアズヘッドに捕らえられたシャナ。欲望にぎらつく海賊たちの目、目、目…。「逃げ出さなくては」。穴の中に突き落とされ、弄ばれ、もうこれまでという時、目の前に差し出されたのは、あろうことかルアークその人の手だった…。
フィデル・カストロが暗殺され、キューバにクーデターが起こった。首謀者はファナティックな人物で、アメリカ合衆国はもとより、ソ連に対しても弓を引こうとしている。彼は排除せねばならない。かくしてSEALとスペツナズ、米ソ両国の特殊戦部隊がそれぞれキューバに送りこまれた。目的地は戒厳令下の首都ハバナ。はたして機先を制するのはどちらか?智略と謀略の限りを尽くした死闘が始まった。著者会心の軍事冒険小説。
アメリカ海軍の切り札、空母ほどに巨大な原子力潜水艦〈インペレーター〉。ハイテク兵器を満載したこの黒いモンスターは、いま北極海をめざしていた。ソ連が北極海の軍事的支配をもくろんでいるのだ。断固阻止せねばならない。だが、すでにソ連潜水艦部隊の精鋭は、モンスターを仕留めるべく厚い氷の下で待ち受けていた。無数の魚雷が飛び交う沈黙の戦場で、虚々実々の駆け引きの果てに生き残るのは…。ハイテク軍事スリラー巨編。
第三次世界大戦が勃発。そのさなかに飛びかった核ミサイル群とは別に、終戦直前にケープ・カナヴェラルから複数のロケットが打ち上げられるのが、米ソ両軍によって観測されていた。これらのロケットの正体は何か?知っているのは元宇宙飛行士のコルファックスだけだった。ロークは、第二合衆国軍からコルファックス保護の依頼を受けるが…。
18世紀、霧のロンドン。最高の贅沢を身につけた誇り高いレディ、シャナは、今、窮地に陥っていた。21歳の誕生日までに結婚相手を見つけなければ、父にどんな男を押しつけられるかわからない。一代で豪商に成り上がり、今やカリブ海のロス・カメロス島の領主となった父の野望は、シャナを名門に嫁がせ、由緒ある名前を手にすることだった。約束の日は迫る。あせったシャナは、ある日、死刑囚との偽りの結婚で父を欺くことを思いついた。「あとは、悲しみにくれる未亡人のふりをすればいいわ」選んだ男はルアーク。彼は、傲慢にも一夜を共にすることを条件に、シャナのプロポーズを受け入れた。
死んだはずのルアークが生きていた!父を欺くため、偽りの結婚を遂げたシャナの夫。死刑囚だった彼は今、奴隷としてロス・カメロス島に送りこまれてきたのだ。不安にかられるシャナ。が、心は次第に彼に魅せられていく。あげくのはて、ルアークに言い寄るミリーへの嫉妬から、シャナは彼を島から追放してしまった。その騒ぎの中、シャナは海賊の島、メアズヘッドに掠奪される。「逃げ出さなくては…」海賊たちの目は欲望にぎらついている。穴の底に落とされ、弄ばれ、もうこれまでという時、目の前に差し出された男の手は、あろうことかルアーク、その人だった。
シカゴで警備会社を経営するハリー・デインのもとに、昔の恋人シェリルから電話が入った。ふたりは再会することになり、デインは彼女が指定したヴェトナム料理店へ赴く。だが、中に入りかけた瞬間、店内で大爆発が起きた。何者かが爆弾をしかけていたのだ。しかも意外なことに、シェリルとその婚約者が爆破犯はデインだと警察に証言。奥深い謎の渦中にはまりこんだデインは単身真相を追い始めた。アメリカ探偵作家クラブ賞候補作。
『ファウル・ショット』の事件以来、探偵稼業を休んでいたローレン・スウィフトに町の保安官リドリー・キャンベルが仕事を依頼してきた。近々行われる郡の保安官選挙に出馬を予定している男レスター・ビーヴァンズについてさぐってほしいというのだ。調査を開始したスウィフトの周囲でいやがらせが頻発する。法外な選挙資金を投入してまで保安官をめざすビーヴァンスの野望とは何か?ローカル私立探偵ローレン・スウィフト・シリーズ第二弾。
筋骨たくましい犯罪常習者、それがフレディだ。ひと仕事しようとカリフォルニアからマイアミに着いた日に、さっそく空港で若い男の命を奪ってしまう。ホテルの部屋に呼んだ娼婦は、幼いといっていい女子大生で、気の合ったふたりは同棲をはじめる。さあ、腰をすえて稼いでやるぞ…。そんなフレディを追うのは、孤独な中年の刑事ホウクだった。