著者 : 河野修一郎
千年の森千年の森
千年の森はどこにある!?これは最近、首都圏の若者たちの間に拡がっている噂話だ。その森に辿り着き、そこに住む美女に巡り合えれば、千年の寿命を授かるという。一方、その森には研究施設があり、恐ろしい人体実験が行なわれているという噂もある。現に千年の森を探しに出掛けて帰らない者が幾人もいるとまことしやかに囁かれている。しかし、その森がどこにあるのか、誰も知らない。
荒涼館に招かれた男荒涼館に招かれた男
長い年月の底に沈澱した複雑怪奇な人間模様、エゴと欲望に憑かれた男女の群れ…。病院再建に取り組む医師を待ち受ける、怖るべき陥穽と陰謀。日本最大規模の福祉法人の秘められた荒廃をミステリアスに描き、福祉の未来を問う衝撃の書き下ろしノンフィクション小説。
復讐する鼠復讐する鼠
戦争で片脚を失い竹細工職人として寡黙に生きた父。美しいが土地の言葉を話さず、よそよそしかった母。いじめられた少年時代の孤独な日々の思い出。そして反権力を叫んだ紛争世代の決定的な裏切りの記憶。弱者としての自分を切り捨て、外資系企業の有望な管理職を務めるまでに十分な生き方を手に入れていた納屋増夫が、大学医学部のスターと謳われる旧知の男と再会した時、その華やかな転身と裏切りは許しがたいものとして映った…。
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