著者 : 河野裕
七草は引き算の魔女を知っていますかー。夏休みの終わり、真辺由宇と運命的な再会を果たした僕は、彼女からのメールをきっかけに、魔女の噂を追い始める。高校生と、魔女?ありえない組み合わせは、しかし確かな実感を伴って、僕と真辺の関係を侵食していく。一方、その渦中に現れた謎の少女・安達。現実世界における事件の真相が、いま明かされる。心を穿つ青春ミステリ、第3弾。
ここは、どこだー目が覚めると、小暮井ユキは知らない神戸の街にいた。そして、そこで彼女は、亡くなった親友・星川唯斗と再会を果たす。夢と現実が交錯する奇妙な世界に迷い込んでしまったユキの意識。一方、佐々波と雨坂は、現実世界で倒れ目を覚まさないユキに、“紫色の指先”と呼ばれる、得体のしれない幽霊の意志を感じる。幽霊の世界に誘われたユキの意識を連れ戻すため、佐々波と雨坂は、最大の謎解きに挑むが!?
クリスマスを目前に控えた階段島を事件が襲う。インターネット通販が使えないー。物資を外部に依存する島のライフラインは、ある日突然、遮断された。犯人とされるハッカーを追う真辺由宇。後輩女子のためにヴァイオリンの弦を探す佐々岡。島の七不思議に巻き込まれる水谷。そしてイヴ、各々の物語が交差するとき、七草は階段島最大の謎と対峙する。心を穿つ青春ミステリ、第2弾。
“熱烈なキスを交わした結果、ふたりは二度と出会えなくなった”“のろまを見捨てたために、彼女の出費は倍増した”など、12の謎めいたユニークなシチュエーションの真相を、イエス、ノーで答えられる質問だけで探り当てろ!ミステリ心をくすぐる仕掛けとユーモアが満載!!全世界でブームを巻き起こす推理カードゲーム「ブラックストーリーズ」初の小説化。
若き編集者佐々波は、時代遅れになった文学賞の運営を担当していた。胡散臭い上司、口うるさい後輩、再デビューを目論む作家の思惑が絡み合い、賞の選考は進む。そんな中、佐々波は優秀な校正者だった最愛の恋人を突然失う。彼女はなぜ死んだのか?残された疑問に、幽霊となった恋人は答えない。だが事故に遭い眠り続けていた“天才”が口を開く時、すべてのピースが繋がり始めてー小説への、無音の狂気と愛情の物語。
11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎…。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。
屋敷のどこかに眠っているはずの、一枚の絵を捜して欲しいー昔馴染みの女性の依頼で、佐々波と雨坂は、山の上に佇むある洋館に向かった。しかし館では不思議な現象が起こり、スズメ、人形、オーディオスピーカーは、佐々波に冷やかに告げるーここから出ていけ!謎めいた人人、歪んだ愛情、嫉妬、葛藤、そして嘘…果たして二人の“探偵”は、幽霊が仕掛けた物語の結末を、得意の議論で正しく描くことができるのかー!?
大学に進学した小暮井ユキが出会ったのは、「ラバーグラス」という演劇サークル所属の大野さんと、シーンごとにバラバラとなった脚本にとり憑いているという幽霊の噂。「その事件、解決しちゃいませんか?」ユキは、サクッと持ちかけるが、駆り出されるのは、もちろんあの2人の“探偵さん”で…。“小説家”と“編集者”のコンビが、幽霊にまつわる謎を、物語を創るように議論しながら解き明かす、異人館の街をやさしく彩る探偵物語。