著者 : 沼尻素子
死のロングウォーク死のロングウォーク
近未来のアメリカ。そこでは選抜された十四歳から十六歳までの少年100人を集めて毎年五月に〈ロングウォーク〉という競技が行われていた。アメリカ・カナダの国境から出発し、コース上をただひたすら南へ歩くだけという単純な競技だ。だが、歩行速度が時速四マイル以下になると警告を受け、一時間に三回以上警告を受けると射殺される。この競技にはゴールはない。最後の一人になるまで、つまり九九人が殺されるまで、昼も夜もなく競技はつづくのだ。体力と精神力の限界と闘いながら、少年たちは一人また一人と脱落し、射殺されていく。彼らは歩きながら、境遇を語り、冗談を交わし、おたがいを励ましあう。この絶望的な極限状況で最後まで生き残るのははたして誰なのかー。死と直面する少年たちの苦闘を描いた、鬼才キングの問題作、ついに登場。
友は永遠(とわ)に友は永遠(とわ)に
結婚式当日の朝、花婿の親友で付添人を務めるはずのチャーリーが死体で発見された。長距離トラック運転手にしてはなぜか金回りがよく、鼻つまみ者だったチャーリー。だが、花婿のジャックにとっては、唯一無二の友だった。一方、病院では6週間前の交通事故で入院中のファンショー夫人がようやく昏睡状態を脱した。夫人が口を開くと、2つの事件は意外な方向へ展開して…。謎解きに見事な冴えをみせるとウェクスフォード・シリーズの傑作。
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