著者 : 浜野卓也
黒田官兵衛黒田官兵衛
累計10万部突破のロングセラー! 軍略の才と仁徳を併せもった戦国一の器量人。 官兵衛が荒木村重のいる有岡城に入ったまま出てこない、と聞いた信長は、裏切られたと思い、 直ちに 「官兵衛の子、松寿丸を殺せ」と秀吉に命令した。 しかし、官兵衛を信じる秀吉は竹中半兵衛と謀り、秘密裏に松寿丸をかくまうのだったーー。 秀吉の信任厚く、天下統一に向かって縦横無尽の活躍をした黒田官兵衛。 敵将からもその人徳を称えられた名軍師の生涯を描く長編人物小説。 信長は時代が生んだ天才である。そして天才に相応しく、古いこの国の慣習を根こそぎ改めていった。だが信長には、覇道はあっても王道はない。王道を歩もうとしない王は、いつかこの世から拒まれ、不慮の死を遂げる、と官兵衛は思った。 すると、官兵衛の心中に不逞の野望が芽生えた。 これから天下はどうなる、と思った時、官兵衛は秀吉の耳もとで囁いた。 「との! 天の時が訪れてござる。天下をお取りなされ!」 (本書より) 文庫書き下ろし。
PREV1NEXT