著者 : 清水保俊
JALの元フライト・エンジニアが、フライト・レコーダやボイス・レコーダを始めとする様々な資料を基に、事故当日のコックピットの様子を徹底的に検証する。果たして、123便に助かる術はなかったのか? 事故の原因と過程を推察しつつ、祈りを込めて描いた「もう一つの結末」とは?『グッドラック』を改題。 まえがき 第一部 プロローグ 機長昇格訓練 コックピット 1 口笛のような異音 コックピット 2 機内の空気が漏れている? コックピット 3 閉まったままのアウトフロー・バルブ 第二部 コックピット 4 「こんなトラブルは初めてですよ」 コックピット 5 「スコーク77!」 コックピット 6 酸欠状態のクルーたち コックピット 7 効かない当て舵 コックピット 8 下がらない高度 コックピット 9 「山口さん、酸素マスクを吸ってください!」 コックピット 10 つながったカンパニー・ラジオ コックピット 11 機長の決断 第三部 コックピット 12 「グッド・ラック。シー・ユー・オン・ザ・グランド」 コックピット 13 着水 エピローグ あとがき 文庫版あとがき 参考文献
1985年8月12日午後6時24分。「ドドーン、ドーン」という爆発音が日本航空123便のコックピットを震わせる。「スコーク77!」機長が咄嗟に叫んだ言葉は緊急事態を意味していた。御巣鷹山飛行機事故から30年。元JALフライト・エンジニアだからこそ描ける、「あの日のコックピット」とあり得たかもしれない「もうひとつの結末」。迫真のドキュメント・ノベル。
名パイロット、引退の日。三十七年間空を飛び続けてきた男は最後のフライトで、父に憧れ同じ種に就いた息子を副操縦士に指名。最初で最後の父子同乗フライトに臨む。無事に終わってさえくれればとの願い空しく、NYを離陸後、最悪のトラブルが発生し…。元航空機関士が自らの経験を元に描いた処女小説。