著者 : 渡辺優
カラスは言ったカラスは言った
“横山”でもなく、戦う理由もない僕の前に現れた一羽のカラス。導かれた先に、僕を待っているものは?世の中から距離を取っていた僕と、事件の渦中にいるカラス。わけもわからず向かった先には、刺激的で、危険で、でも、ちょっと楽しい世界が広がっていた。情報を持った鳥と、何も持たない僕の旅。その終着点には…。
クラゲ・アイランドの夜明けクラゲ・アイランドの夜明け
殺人、傷害、性犯罪、交通事故、違法薬物、違法労働、自殺者がゼロの海上コロニーー通称“楽園”。その七つのゼロをはじめて「自殺」で破った少女・ミサキ。ミサキの死に疑問を抱いた僕は、生前の彼女の行動を探りはじめる。そこには、七日前に現れた新種の人喰いクラゲの存在が?
行きたくない行きたくない
恋人との別れ話を見ていてー幼馴染に頼まれた僕に訪れた出会い(「ポケット」加藤シゲアキ)。私の家に毎夜違う知らない「友達」がやってくる。ある時から、同じ人が何度も現れるようになり(「コンピレーション」住野よる)。加藤シゲアキ、阿川せんり、渡辺優、小嶋陽太郎、奥田亜希子、住野よるが夢の競演。誰だって「行きたくない」時がある。そんな所在なさにそっと寄り添う、一瞬のきらめきを切り取った書き下ろし短編集。
ラメルノエリキサラメルノエリキサ
「お前絶対ぶっ殺すからな!」女子高生・小峰りなは、夜道で背中を切られながらも、逃げる人影に叫んだ。退院後、りなは犯人を探すが、糸口は「ラメルノエリキサ」という犯人が残した謎の言葉のみ。そんな中、新たな通り魔事件が起こる。二つの事件を結ぶのはりなの元カレで!?完璧な母親に苛立ち、犯人への復讐に異常なまでの執念を燃やす少女が疾走する青春小説。第28回小説すばる新人賞受賞作。
PREV1NEXT