著者 : 瀬川貴次
時は平安。運命の出逢いを求め、お忍びで出掛ける帝のお供を務めることになった夏樹。見事な藤の花が咲く家で帝は藤香姫という美姫に出会うが、翌日、その家は藤の木もろとも消えてしまい、夏樹は藤香を捜して都中をさまよう羽目になる。その途中、朧月の下、ひとりでに動き回る牛車を目撃。更にその直後、美少年が夜盗に襲われているのを助けるのだがー。大人気平安怪奇ロマン、シリーズ第5弾。
これは怨霊の仕業なのかー。仙洞御所を切り裂く落雷、不可解な殺人事件、闇夜に消えた呪いの歌声。時の権力者、後白河法皇を恐怖に震え上がらせた怪事は、非業の死を遂げた崇徳上皇の祟りだった!?怪異譚好きの宮仕え少女・陽羽から相談を受けた天才歌人の希家は、現場に共通して残されていた謎のメッセージに気付く。和歌から読み解く事件の真相は?シリーズ三部作完結巻!
帝に舞を披露したことで注目され、突然「モテ期」が到来した宗孝。女房たちから何通もの恋文をもらうが、和歌が苦手で返事に悩む中、中将宣能は、筆跡から書き手の感情が読み解ける妹の初草に、文の鑑定をしてもらおうと言い出し…。一方、九の姉が振り付けた桜の舞で大成功をおさめた稲荷社の専女衆は、次の演目として「藤の舞」を計画していた。手伝いをすることになった宗孝だが…?
時は平安。駆け出し蔵人・夏樹と、隣の屋敷に暮らす美貌の陰陽師見習い・一条は友人同士。都の魔所のひとつで旅の夫婦が鬼と遭遇し、妻が殺されるという事件が起こり、鬼退治に同行した夏樹。だが、現れた鬼は、一条の師匠である陰陽師・賀茂の権博士にそっくりだった。夏樹は一条に事情を打ち明け、鬼の正体を突き止めるために共に現場に向かうことにするのだが…。大人気平安怪異譚、第4弾!
オカルト雑誌『トワイライト』編集部でアルバイトをする大学生の駿。アルバイトなのに、編集長の幼い娘の写真に写り込んでいた謎の人影の正体を調査したり、別荘地で怪しげな降霊会を取材することになったり。そしてお盆に九州の実家へと帰省した駿たちだが、千夏が超常の力によってどこかへ連れ去られてしまって…?新感覚まったりオカルト小説、完結!
ある夏の夜、天才の誉れ高い歌人の希家は、都大路で馬に乗った首なし武者と遭遇し震え上がる。その話を聞いた怪異譚好きの少女・陽羽は、目を輝かせて死霊の正体を探ろうと密かに調査に動き出す。亡霊に怖気づく希家は、謎めいた鎌倉からの客人の警護に陽羽を同行させるが、その夜道でまたもや首なし武者と鉢合わせし、奇襲を受ける。亡魂の真相と、そこに隠された切ない秘密とは!?怖がりの貴公子と怪異譚好きの少女、凸凹コンビが死霊退治に挑む!「ばけもの好む中将」の著者新シリーズ!
桜の精を探して訪れた春の山で、中将・宣能によみがえった忌まわしい記憶とは…?(「花ぞ咲きける」)。姉・更衣のお産のさなか、宗孝は恐ろしい怪異に遭遇して…(「産の怪」)。宗孝の末の姉・真白に想いを寄せる東宮。その恋心を砕くべく、東宮の母である弘徽殿の女御が、真白に縁談を持ち込んできたのだが!?(「桜花爛漫」)など、全四編を収録。大人気平安冒険シリーズ、春爛漫の第七弾!
秋の夕暮れ。乳母のために花を摘む夏樹に声をかけてきたのは、憂いに沈む美少女だった。名前も聞けぬまま別れたが、彼女のことが頭から離れない。一方その頃、都では残忍な夜盗「俤丸」が跋扈し、宮中では物の怪が何度も目撃されていた。嵐の夜、お忍びで退治に出た帝と夏樹の前に現れた物の怪。一条の助けも借りて退治したその死骸からは、一匹のヒキガエルが這い出してきた…。平安伝奇小説シリーズ第3弾!
UMAから都市伝説、UFOまで何でも扱うオカルト雑誌『トワイライト』編集部でアルバイトをする大学生・駿の実家は神社だ。そのせいか(?)駿は超常現象に巻き込まれやすい。取材を兼ねた社員旅行に同行すれば奇妙な旅館に泊まるはめになったり、自意識過剰な能力者の逆恨みのとばっちりを受けたり。怖いけど怖くない!?新感覚まったりオカルト事件簿、第2弾!
歌人の家に生まれ、和歌のことにしか興味が持てない貴公子・希家は、武士が台頭してきた動乱の世でもお構いなし。詩作のためなら、と物騒な平安京でも怯まず吟行していた夜、花に囲まれた月下の死美女を発見する。そして連続する不可解な事件ー御所での変死。都を揺るがす〓(ぬえ)の呪い。怪異譚を探し集める宮仕えの少女・陽羽と出会った希家は、凸凹コンビで幽玄な謎を解く。
帝の寵愛を一身に受けて懐妊した、宗孝の八番目の姉・梨壷の更衣。彼女に密かに対抗心を抱く異母妹の九の姉と宗孝は連れだって稲荷社へ更衣の安産祈願に訪れるが、そこで怪しげな老巫女に声をかけられる。遠く離れて暮らす夫への不信感や不満を言い当てられ、動揺する九の姉。その夜、再び姿を現した老巫女は、「あなたさまは特別なお方」と九の姉を連れ出し…。波乱の予感のシリーズ第6弾!心躍る平安冒険譚!
異常な暑さと日照りが続く平安京。雨を願う人々の期待を集め、二人の女御がそれぞれ推薦する陰陽師と僧による雨乞い合戦が行われた。だが、祈祷の最中、雲の中から異形の獣が現れる。日照りはその獣ー魃鬼という妖怪によってもたらされていたのだ。そんなとき、逃げ出した魂を追って馬頭鬼のあおえが冥府から再び現れ…。少年武官と美貌の陰陽師見習いが怪異に挑む平安怪異譚、第二弾。
大学生の駿は、先輩の紹介で雑誌編集部のアルバイトをすることに。「巷の噂を検証するとか、そっち系」という曖昧な説明だったが、興味から訪れてみると、そこはUMAや都市伝説を紹介するオカルト雑誌『トワイライト』の編集部だった!勢いで働き始めたものの、駿に霊感的なものがあったせいか、妙な事態に巻き込まれてばりで?まったりオカルト事件簿!
寺での騒動で人が殺される現場を目撃してしまい、鬱々とした気持ちを抱える中将宣能。大好きなばけもの探訪にも興味を示さず、ふさぎ込む日々を過ごしていた。事情を知らぬまま宣能を案じる宗孝は、彼を元気づけるために本物の怪を探すことに。怪異を追ううち、宣能は様々な話をしはじめ…。一方、東宮の恋する相手が誰なのかを知った弘徽殿の女御は!?大人気平安冒険譚、第5弾!
貴族文化が花開かんとしている平安の世。十五歳の夏樹は、近衛府に武官として勤め始めたばかり。宮中での生活は珍しくて面白いが気苦労も多く、唯一の息抜きが女房として宮仕えをする従妹を訪ねてのおしゃべりだった。そんなある夜の帰り道、夏樹は闇の中に立ちつくす美少女と遭遇する。彼が指を差す先では、一体の馬頭鬼が踊っていて…。少年武官と美貌の陰陽師見習いが、宮中の怪異に挑む!
怪異をこよなく愛する“ばけもの好む中将”宣能。木枯らしが吹く冬でも怪異への愛と情熱は燃え上がるばかりで、お供の宗孝を引き連れ、都の怪異を訪ね歩くが、空振りを続ける日々。その頃ちまたでは、奇蹟が次々と起こるという寺・本憲寺に参詣者が詰めかけていた。偶然にも同じ日にそれぞれ姉妹と共に寺を訪れた宣能と宗孝は、思わぬ大騒動に巻き込まれ…。大人気平安怪奇冒険譚、第4弾!
寛文6年。松尾宗房は身分を越えて俳諧の同志だった主君・藤堂良忠を亡くし失意に暮れていた。ある夜、宗房は芭蕉翁という奇妙な老人に会うが、それを境に藤堂家で不吉な出来事が起き始める。良忠の妻の名代で樒塚に赴いた宗房は謎の蔓草に襲われ、眼光鋭い美青年・河合惣五郎に助けられる。だが惣五郎は一連の事件は宗房が原因だと言ってきて!?後の松尾芭蕉と旅の仲間が藤堂家の秘密を解く。今までにない怪異ミステリ!
容姿端麗で完璧な貴公子だが、怪異を愛する変人中将・宣能。彼に気に入られてしまった平凡な中流貴族の青年・宗孝は、中将とともに怪奇現象を追うことに。秋のある日、尼である宗孝の姉が山中で「踊る茸の精」を見たと聞いた二人は、紅葉見物も兼ねて現地を訪れることにする。この「茸の精」が、帝の妃たちまで巻き込む一大騒動の前触れになるとは、知るよしもなくー。平安怪奇冒険譚、第3弾!
怪異大好きの変人中将・宣能に気に入られてしまった青年貴族の宗孝。「泣く石」の噂を確かめに二人で向かった都の外れで出会ったのは、妖怪ではなく何やら訳ありらしい赤子。成り行きで預かる事になった宗孝だが、その子は中将の隠し子かもしれず…。しかも姉たちの追及に対して苦し紛れに自分の子だと答えてしまったため、事態は更にややこしい方向に!?平安怪奇冒険譚、第2弾!
十二人の姉が居る以外は、ごく平凡な中流貴族の宗孝。御所に鬼が出たという噂を聞き、仲間たちと度胸試しで確かめに行くが、そこに居たのは怪異を愛する変人と名高い名門貴族・宣能だった。なぜか彼に気に入られてしまった宗孝は、彼と共に鬼の正体を追うことに。結局、人の仕業とわかって落胆する宣能だったが、その後も続く怪異の裏には、とある陰謀が隠れていて…。新感覚、平安冒険譚。