著者 : 田辺洋子
フランス革命の前後のロンドンとパリという二つの都市を舞台に,ダーネイとカートンという二人の若者と,無実の罪で18年間投獄され精神を病んだマネット医師の娘ルーシーを中心に繰り広げられる数奇な物語。今なお舞台や映画,ミュージカル作品として人気の高い,ディケンズの後期の代表作。社会批判や諷刺も鏤められ,著者の面目躍如たる傑作。
出生の秘密を持つ孤児オリヴァー・トゥイストが、教区吏バンブルによる非人間的扱いや,売られた先の葬儀屋での先輩・同僚によるいじめ,またユダヤ人フェイギン率いる少年窃盗団に無理矢理取り込まれるなど,さまざまの困難に遭いつつも,純粋な心を失わず,やがては亡き父の親友にしてスリに被害者だったブラウンロー氏と幸せに暮らすこととなる,波乱万丈の成長譚。ディケンズの出世作にして,今日もなお映画や演劇に翻案されるなど最も親しまれている作品一つ。
正義感が強く血気盛んな青年ニコラス・ニクルビー。父の急逝後,母妹とともに狡猾な高利貸しの伯父ラルフ・ニクルビーをロンドンに訪ねるが……。伯父の謀略によって惹き起こされる困難を克服しつつ繰り広げられる波瀾に富んだ物語。1838年から39年まで月刊分冊の形で販売されて人気を博し,イギリスの国民的作家としての地位を不動のものとした,今日においてもなお映画化・テレビドラマ化されることの多い,第三番目の長編小説の後半部。
ディケンズ研究の第一人者である訳者によってこれまで邦訳出版された全小説作品や寄稿集を修正・改訳したものに,全12巻からなる書簡集を加え,日本で初めての全集として刊行開始。今回の第5回目の配本は,1838年から39年まで月刊分冊の形で販売されて人気を博し,今日においてもなお映画化・テレビドラマ化されることの多い,代表的長編小説の前半部。正義感が強く血気盛んな青年ニコラス・ニクルビー。父の急逝後,母妹とともに狡猾な高利貸しの伯父ラルフ・ニクルビーをロンドンに訪ねるが……。伯父の謀略によって惹き起こされる困難を克服しつつ繰り広げられる波瀾に富んだ物語。
小説作品はもとより,映画・舞台・ミュージカル作品としても翻案され,今なお世界中の多くの人に読まれ親しまれ続ける作品群を生み出した英国ヴィクトリア朝時代の国民的作家チャールズ・ディケンズの個人訳による本邦初の全集。永らく日本語では読むことのできなかった円熟期における長編小説の待望の新訳。
『オリヴァー·トゥイスト』や『二都物語』など,今なお世界中の多くの人に親しまれ,映画・演劇・ミュージカルとしても知られる作品群を生み出した英国ヴィクトリア朝時代の国民的作家チャールズ・ディケンズの個人訳による本邦初の全集。「書簡集1 1820-39年」に続く第2回配本。
本書では、ディケンズ後期を代表する四作品を対象に、主として作者の創作上の指向の流れに則した分析を通し、彼の作品世界の新たな側面を浮かび上がらせることを試みている。