著者 : 相内藍
五仙大陸の南、焦の公主として生まれた瑠蘭は、国に災厄をもたらすと予言された凶鳥姫。人の過去を読む力まで持っていたため周囲に疎まれ、孤独な日々を過ごしていた。それでも、いつか国の役に立ちたいと願う瑠蘭だったが。ある日、王宮が青い炎に包まれた。火を放ったのは前王朝を滅ぼしたとされる神仙・蒼焔だ。神仙に唯一太刀打ちできるのは鵬天という仙人だと知り、瑠蘭は彼が隠棲する山へ向かう。ところが、ようやく会えた鵬天は偏屈な変わり者。国の一大事にも一切力を貸す気はないようで…?宿命の公主をめぐる絶品中華風ファンタジー!
都内の出版社に勤める栗原綾乃は、訳あって食の女神様「花比売」と運命共同体のような関係にある。綾乃の属する料理情報誌『食彩記』の編集者は癖のあるメンバーばかり。中でもルックスと家柄は最高だが中身が残念なイケメン・新藤悠弥は、やたらと綾乃に絡んでくる問題児だ。編集部内外で起こる食べ物絡みの事件を解決するため、綾乃は彼らと共に東奔西走。例えば、糖尿病治療入院中の編集長のために特製鰻重を開発、老舗和菓子屋を存続させるために名物饅頭を再現、経営不振の焼き鳥屋に起死回生の策を授ける、等々。綾乃の恋と仕事の行く先は…?
料理雑誌の編集者・栗原綾乃には、実は重度の食物アレルギーがある。不本意な配属と食物への恨みをつのらせた綾乃は、ヤケ酒をあおって倒れ、生死の境をさまようことに。そこへ花比売という女神が通りかかり、ある契約を持ちかけてきた。強引な展開に困惑する綾乃だが、一心同体となった花比売のおかげか、アレルギー症状が消えて万万歳。しかし女神に胃袋を支配され、いくら食べてもすぐにお腹がすく。わがままな花比売は「美味しいものでなくてはイヤじゃ」と言うし…。かくして女神様と元アレルギー体質編集者の、グルメ追究二人三脚生活が始まった!