著者 : 相川真
京都を彩る花鳥猫。水にまつわるあやかし事鎮め、じんわり優しい3つの物語。 過保護な幼馴染みの拓己と水神さまのシロに世話を焼かれながらの京都・伏見暮らしも早や半年。 高校二年生になったひろは進路希望届を前に悩んでいた。 京都に残るか、東京に戻るか、進学するのか、 そして将来何をしたいのか……決められずにいた。 そんなある日、親友で陸上部に所属する陶子の様子がいつもと違うことにひろは気づく。 そこに不思議な少年の声が聞こえてきてーー!? (「飛燕の絆」) 造り酒屋の清花蔵の跡取りである拓己が、蔵の庭造りをすることになった。 ひろは拓己の剣友が住む寺へ行き、拓己と一緒に紫陽花を選んだのだが…?(「六月の猫」)。 7月に入り、友人たちと祇園祭りに行く約束をしたひろに、去年クラスメイトだった大野達樹が「話がある」と言ってきて…?(「瑠璃色の夜明け」) 緑眩しい初夏から夏の京都を彩る、花鳥猫。水にまつわるあやかし事鎮め、 じんわり優しい3つの物語。
京都伏見に春がやってきた。 東京から伏見の蓮見神社に住む祖母の家に引っ越してきて半年近く。 女子高生のひろは綻びはじめた花の匂いに包まれ幸せな気持ちで春を迎えていた。 しかしある日、祖母を手伝って出した古いお雛さまから不思議な声が聞こえてきて。 はす向かいにある造り酒屋『清花蔵』の跡取りで幼なじみの大学生・拓己と、ひろが幼い時に友達となった白蛇の化身・しろとともに、声の謎に迫ることになるのだが・・・? 『観月橋と雛人形』のほか、 高校時代の剣道のライバルに拓己が対峙する『心真館の約束』、 決して咲かないしだれ桜の謎に迫る『この世の春』の全3本を収録。 過保護気味な幼なじみと蛇の化身から自立したくて、ひろも奮闘するものの・・・? ほっこりじんわり、優しさに満ちた京都のあやかし春物語。
日本酒好き男子VSワイン好き女子による川中島合戦、開幕?スマホ在住の「桜の神様」に振り回された女子の奮闘?日本酒好きな父の無茶振りに娘は?居酒屋で酔いつぶれた謎の女を拾った男は?女友達と飲んでいたらあれよあれよと扉が開いて?カタブツ女子が出逢った国文科教授は無類の酒好きで?人生の「酔」を凝縮した、日本酒をめぐる美味しい短編小説6編を収録。
東京でのめまぐるしすぎる生活に馴染めなかった高校生のひろは、祖母の暮らす京都・伏見の蓮見神社に引っ越すこととなった。 幼なじみで造り酒屋の息子・拓己とその家族に世話を焼かれながらの新しい暮らしは、ひろの心を優しく温かくほぐしていく。 昔、伏見で友達になった「しろ」とも嬉しい再会を果たしたひろは、拓己の家で、酒造りの要である井戸水に異変が起こっていることを知る。 井戸から水が溢れるなか、ひろの耳には、他の誰にも聞こえない不思議な声が届いていて…!? 京都伏見の小さな神社と造り酒屋を舞台にした、ほっこりじんわり、あやかし物語!
顔の傷が原因で周囲と馴染めず、高校を中退した直哉は、不思議な青年と出会う。「君の顔にはオリオンがいるんですね」傷をそんな言葉で褒めた青年・蒼史は、小学生の妹・桜月と天文館を営んでいて……?