著者 : 矢島京子
テロの嵐が吹き荒れるローマ。野心に燃えるアメリカ人の青年ジャーナリスト、デーヴィッドは大胆きわまりない計画に着手した。秘密のベールに包まれて過激テロ集団『赤い旅団』の内幕を、ノンフィクションと偽って創作しようというのだ。が、同じく『赤い旅団』を追う美貌の女性カメラマン、アリソンと出会ったときから、彼らふたりの周囲には危険な罠が…。映画化された異色サスペンス。
11月のある夜、〈私〉は殺人を目撃した。被害者が死の寸前に呟いたのは“奈落…”だった。この男、レナードの兄ケネスも、半年前に転落事故で死んでいる。が、レナードの恋人“トム”は、二人が同一犯人に殺されたと主張し、〈私〉に真相究明を依頼してきた。兄弟の周囲は怪しい人物ばかり。事件の鍵を握る男が見つかったとたん、罠にはまり〈私〉は半殺しの目にあった…。好調“名無しの探偵”シリーズ最新作。
〈私〉には、奇妙な依頼がお似合いのようだ。マイケル・キスカドンという若者が、父親の自殺の動機を調べてほしいという。35年前の自殺を。だが、父親の名前を聞いて、にわかに興味が湧いてきた。パルプ・マガジンの大御所的作家ハーモン・クレイン、その人だったのだ。しかし、調査の結果でてきたのは、自殺と縁遠い作家の実像と、身元不明の“骨”だけだった…。“名無しの探偵”シリーズ待望の最新作。
グレート・ウェスタン保険会社の支払調査部長から、〈私〉に、焼死事件の調査依頼が舞いこんだ。かつてはゴールド・ラッシュに沸き、今やゴースト・タウンと化した町マスケット・クリークを観光地にしようと目論む〈ノーザン開発〉の社長宅の火事で、当の社長が焼死したのだ。失火か、それとも放火か。ところが調査開始早々、第二の事件発生で、事は厄介な方向に…。“名無しの探偵(ネイムレス・オプ)”シリーズ最新作。