著者 : 知花凜
大富豪とうたかたの蜜月大富豪とうたかたの蜜月
プレイボーイ富豪ラムゼイの強烈な魅力に屈した翌朝、切ない想いをもてあましたノーラは彼のもとを逃げだした。さらに3カ月後、ノーラは妊娠に気づいて愕然とする。父にないがしろにされ続けた無価値な私にできるのは、この子を全力で愛することだけー父に捨てられた母のように。幸せな家庭への切望を胸の奥に封じ込め、我が子を密かに産み育てる決意をしたノーラだったが、突然、目の前にラムゼイが現れた。魅惑的なグレーの瞳に、冷たい怒りをたぎらせて。
ギリシアの無垢な花ギリシアの無垢な花
ギリシアの孤島で古い城に閉じ込められ、父の暴力に耐えながらも、自立する日を夢見ていたセレーネ。17歳のとき、あるパーティで彼女は生まれて初めての恋をした。父のビジネスの仇敵、億万長者ステファン・ジアカスに。セレーネの語る夢に真剣に耳を傾け、彼はこう言ってくれた。「5年後に会おう、セレーネ」彼女はその言葉だけを心の支えに、島から出る計画を進めてきた。そして決行の日。美しく成長したセレーネは、まだ知らなかった。ステファンがじつは悪名高きプレイボーイであるうえに、彼と父との間には、ビジネス以上に深い因縁があるということを。
億万長者とかりそめの愛を億万長者とかりそめの愛を
幼いころから美人の姉や優秀な弟と比較され、横暴な父に蔑まれ続けてきたエラは窮地に陥っていた。破産寸前の父が、娘と大物実業家ドナートの結婚を画策したのだ。地味な看護師の私など、億万長者が相手にするはずがないのに。だが父はエラの弟が懸命に貯めた事業資金まで使い込んでおり、ドナートから資金援助を受けた暁にはそのお金を返すと言う。仕方なく彼に会ったエラはその強烈な魅力に驚き思わず反発する。そんな彼女にドナートは言った。「僕結婚しなければ、君の父親は破産する。君は父親が路頭に迷ってもいいのかな?」
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