著者 : 石川宏千花
5年前、7人が異世界に飛ばされる元凶となる事件を起こした和久田悦史。彼は世界を変えることができるという“実験”への参加を企てていた。糸川音色と菅沼文乃とともに、自分をも被験者として身を捧げようと、誰にも邪魔されず“ここではないどこか”へ行くために…。追い詰められたメンバーの前に、救世主ー行方がわからないままの五島野依は、果たして現れるのか!?
5年前に起きた「猫殺し事件」をきっかけに、異世界へ散り散りに飛ばされてしまった魚住二葉たち同級生7人。元の世界に戻れない永遠のような時間を越えて、奇跡的に再会を果たせたのは未だ4人だけ。その上、残りの行方不明者のうちに裏切り者がいることが発覚する。仲間の一人、糸川音色が攫われ事態が一気に緊迫する中、結集したメンバーたちは彼女を救うために動き出す!
“ここではないどこか”へいきたい。和久田悦史の自分勝手な願いの巻き添えとなり、地球とはまったく違う異世界に散り散りで飛ばされてしまった少年少女。言葉も通じない過酷な漂流生活を乗り越え再会した奇跡も束の間、自分たちを誘拐しようと企む集団に狙われることに…。目的もわからず正体も不明の犯人に警戒する中、行方がわからなかったはずの和久田の関与が急浮上する!
“都市伝説”を信じて猫殺し事件を企てた同級生、和久田悦史が行きたかったこの場所は、「現実」よりも過酷な世界だった。あの日から5年、言葉も通じない土地に飛ばされた長谷川歩巳は、過酷な労働を強いられ心を殺して生きる毎日に慣れはじめていた。しかしかつての級友、魚住二葉との再会で笑顔とともに閉じ込めていた記憶が溢れ出す。二葉が語る、世界の秘密を紐解く人物の存在とは?
生まれてすぐに山に捨てられ、面作師のもとで育った太良と甘楽。山の神様や天狗たちに見守られ師匠の面を売り歩いているが、店には「妖面」と呼ばれる特殊な面があった。本当に必要とする人だけが手にするその面にはある恐ろしい力が。人の心のもろさと強さを描く気鋭の時代ファンタジー!
13匹の猫の首をビルの屋上から投げ落とし、自らも身を投げると異世界にいくことができる。都市伝説のはずだった“猫殺し13きっぷ”は真実となり、猫殺しの犯人に巻き込まれた少年少女たちは、現実世界とかけ離れた最果ての地に散り散りで飛ばされてしまう。絶望と孤独に追い詰められる中、みんなの行方を捜し始めた魚住二葉の存在が、止まっていた時間を動かしていくー。
面作師見習いとして、面を売りながら旅を続ける少年・太良と甘楽。彼らが夜にだけ商う“妖面”を被れば、誰でも好きな姿に化けられる。しかし心が負の感情に傾けば、人ならぬものと化し、二度と元に戻れない。それでも人々は妖面を求めてお面屋を訪れ、欲と願いを満たそうとする。時代ファンタジー新登場!
メアリーに初めてできた友だち、マミヤくん。マミヤくんはとても見た目のいい小学六年生の男の子で、メアリーにいつも“お願い”をする。先生が、生徒が、少しずつ教室からいなくなる中、クラスメイトのカセくんは、マミヤくんを止めようとする。メアリーは“お願い”を叶え続けるのかー。児童文学の新鋭が描く、戦慄の名作。手に汗にじむ展開、慟哭のラスト。