著者 : 竹内明
官僚組織の頂点に立つ内閣官房副長官が、孫の運動会の最中、何者かに狙撃された。一方ニューヨークでは、北朝鮮の外交官が突如日本への亡命を求める。保護するよう密命を受けたのは、元警視庁公安部外事二課の筒見慶太郎だった。圧倒的な捜査能力を誇りながら、スパイ事件捜査での暴走が問題視され、海外に飛ばされたいわく付きの刑事だ。が、亡命した北の外交官は、隠れ家で暗殺されてしまう。「日本にいる『亡霊』を守ってくれ」という言葉を残してー。謎に挑む筒見の行く手に、北朝鮮の在日工作組織と、戦後、日本政府に見捨てられたある人物が現れる。果たして亡霊とは何者なのか。政府中枢に潜む、巨大な秘密とはー。
学生?教師?ヤクザ?カメラマン?警察官?…日本社会に“浸透”した北の工作員が動き出したー。切り札は、北のエリート工作員の“血”の秘密ー。警察組織に裏切られた外事二課の元エース。追い詰められた公安警察・最後の狂犬。
外国スパイから「凶神」と恐れられた公安警察の元エース。組織を追われた男のもとに、かつての特別協力者が現れたー。命をかけた諜報戦は、あなたの目の前でも起きている。公安警察、最後の狂犬が“北”の利権を狙う政財官に喰らいつく。
中国の謀報機関・国家安全部の辣腕工作員と、警察に紛れ込んだ「潜入者」の罠にかかり、公安部を追われた元スパイハンター・筒見慶太郎。だが、左遷先のニューヨークで発生した外務大臣毒殺未遂事件を機に、8年の月日を経て再び彼らと対決の時がー。極秘の存在とされる公安部ウラ作業班の元精鋭たちが再び立ち上がる。これが国際謀報戦の現実だ!
警察組織に紛れ込んだ「潜入者」の罠にかかり、公安を追われた元エース。組織に裏切られ、切り捨てられた男は、それでも飢えた猟犬のように捜査に執念を燃やす。仲間が仲間を疑い、尾行・監禁し、罠にさえ陥れる苛烈な公安捜査。ニセモノは、誰だー。