小説むすび | 著者 : 竹内清人

著者 : 竹内清人

かぞくの南京錠かぞくの南京錠

出版社

幻冬舎

発売日

2021年10月19日 発売

引き出しにしまわれたままの南京錠が、 過去への扉を開く。親子三代、100年の物語。 ーー1972年の夏、ボクとおじいちゃんは、「かぞく」を探す旅に出た。 商いの町・大阪を舞台にした100年にわたる金物卸商の事業承継。 「かぞく」愛あふれるファンタジー経済小説。 大阪船場の商人文化、戦後の沖縄復興、バブル経済の終焉……と 激動の近代日本を駆け抜けた、実在する老舗企業の歴史を映画脚本家が小説化。 大阪の老舗金物卸商の二代目社長であった父・松倉充太郎が亡くなった。 充太郎を見送るため、息子の三代目社長、将は告別式の喪主を務める。 葬儀当日、将は充太郎の引き出しから、ずしりと重い南京錠を見つける。 しまっていた理由を知る者は、いまとなっては将ひとりだ。 「長いこと隠しててすんません、充太郎さん」と、将は心のなかで父に詫び、 自身の胸ポケットに南京錠を収めると、ふいに将の心に遠い昔の記憶が蘇る……。 1972年、日本に沖縄が返還されたその年。 11歳の将は、小学校の担任に反発して不登校となり、 家業の金物卸商「マツ六」創業者である祖父・六郎の家に丁稚奉公することになる。 ある日、納戸の修繕をしていた六郎がよろけて頭を打った。 六郎は病院から帰ると、これまでの人生でやり残したことを清算するため、 突然旅に出ることを決意する。 心配した家族が六郎の旅のお伴に選んだのは、なぜか孫の将だった。こうして、これまで孫に向ける愛情を持たなかった老経営者と、 小学生の珍道中が始まる。 旅を通じてぎこちない二人の間に徐々に生まれる絆。 だが、祖父と将の父親には、経営者と跡継ぎとしての確執があった。 100年企業の祖父、父、子はぶつかり合いながらも会社とかぞくのために奮闘する。 果たして三人が見つけた会社とかぞくのカタチとは……。 商いの町・大阪に実在する建築金物卸商『マツ六株式会社』を舞台に繰り広げられる、 親子三世代の物語。 【目次】 プロローグ 第1章 戸車 第2章 げんこ 第3章 塩ビ管 第4章 マツ六の南京錠 エピローグ あとがき対談

たばかり稼業の六悪人たばかり稼業の六悪人

出版社

ポプラ社

発売日

2019年3月5日 発売

時は、天保九年。大飢饉と悪政により、江戸の町には窮民が溢れかえっていた。 強請りたかりを生業にする茶坊主・河内山宗俊は、時の老中・水野忠邦にとらえられ、ある謀略を持ちかけられる。 幕府の金で私腹を肥やす不届き者から、金を根こそぎ奪えという。 狙いは大御所・徳川家斉の側近中の側近、中野碩翁の隠し財産十万両に定まった。 しかし、贅を尽くした中野屋敷の金蔵には、危険なからくり罠が何重にも仕掛けられている。 予測不能の騙し合いの果てに浮かび上がる、真の目論見とはーー!? 災害、貧困、悪政……息苦しい世を陽気にエネルギッシュに生き抜く、痛快エンターテインメント小説! <プロフィール> 竹内清人 1968年神奈川県生まれ。91年日本映画学校を卒業後、映画宣伝業務に携わる。2005年、映画『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。 主な作品に『エクスマキナ -APPLESEED SAGA-』、『キャプテンハーロック』(福井晴敏氏と共同脚本)、 『劇場版 びったれ??!』など。また、作家としても、実話を基にした『風流時圭男』、『小説 機動戦士ガンダムNT』などを手掛ける。本作が初のオリジナル小説。

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