著者 : 竹本祐子
なんてすてきな先生!ハンサムで、有能で、落ちついていて…。ルイーザが秘書兼受付係をする診療所の新しい顔で、たちまち患者やスタッフの注目の的となったギフォード医師。けれどルイーザだけは、皆に同調して浮かれたりはしなかった。気まずい出会い方をして以来、先生はわたしを嫌っているみたい。視線は冷たいし、無表情で何を考えているかわからない。ところがギフォード付きとなったルイーザは、彼の自宅へ同行してまで仕事をすることになり、しだいに思慕の念を抱くようになる。しかし彼には、婚約者がいた。美しいけれど意地悪な婚約者が。あの女性は先生にふさわしくないーでも、誰だったらふさわしいの?
看護師のジェインは祖母の看護のために仕事を辞めたが、祖母が亡くなり、途方に暮れていた。屋敷は見舞いにさえ来なかった従兄が相続するうえ、遺された祖母の愛犬1匹と愛猫2匹を連れて、数日中に出ていくようにと言い渡されてしまったのだ!新しく勤め先が見つかれば糊口をしのげるけれど、以前働いていた病院には空きがなく、行くあてもない。目の前が真っ暗になったとき、祖母を生前診てくれたヴァン・ダー・ヴォーレンホヴ教授が弔問に訪れた。ジェインは気がつくと、彼の胸に顔をうずめて泣いていた…。
キャシーはついに辞表を提出した。最愛の人、ドミニクに。この5年、キャシーは社長であるドミニクの個人秘書として、休暇も取らず献身的に尽くしてきた。だが仕事一筋で冷淡な彼は、当然キャシーになど目もくれない。行き場のない苦しい片思いをあきらめるため、キャシーはクリスマスを姉の家で静かに過ごすことにしたのだ。突然のキャシーの行動に怒りをあらわにしたドミニクだったが、一転して意外な申し出をしてきたー車で送り届けてくれると。今日はクリスマスイブ。いったいドミニクは何を企んでいるの?
売出し中の美人作家ペイシャンス・マッケナは、新人作家サラの変死を目撃し、自らも病院に担ぎ込まれた。だが、九死に一生を得て、サラの死について話し始めた彼女にとって、刑事の言語は意外だった-「どこにも死体はなかった。倒れていたのはあなただけだ」周到な計画殺人が行われたと察したペイシャンスは、さっそく調査を始めた。事件の直前には、ベテラン作家が謎めいた事故死を遂げたばかりだった。事故と殺人とは関係があるのか?やがて、サラの死体は思わぬ所で発見された…!ニューヨーク風俗と華やかな出版界の人間模様が彩るペイシャンスの鮮かな推理!待望のシリーズ第二作。
早野えりかは通訳の仕事でスポーツ用品メーカーを訪ねた。その関係で、そこの広報担当の中西、ホテル経営者であると同時に元スキー・レーサーでもある柏木らに出会った。えりかは柏木に魅かれるが、障害として中西が立ちはだかり、さまざまな事件が邪魔をする。愛と仕事のはざ間でもまれる二人の姿!!