著者 : 竹河聖
「永遠の都」と呼ばれる幻の都市・アロヨカナエー。海竜神信仰の聖地でありながら、所在すら未知である謎の地。そして、かつて太陽神を祀る神宝聖堂を崩壊させ、神宝を奪い去っていった邪悪なる存在でもある。この敵に敢然と立ち向かうことを決意した神官タイスクルに、海竜神ラウナ・アトカ神殿の神官が攻撃を仕掛けてくるが、背後に見え隠れするのは、やはりアロヨカナエの影だった…。タイスクルの新たな戦いが今、始まる!「暗黒竜神」シリーズ、ここに開幕。
闇の中で緑色に燃える眼、呪い師に操られ蠢く屍者、壁の中から聞こえてくる声、月の光に揺蕩う恋人の白き顔、桜舞う幻想のなかにゆらめく炎。現実と怪奇幻想の狭間にある、底知れぬ恐怖を描いた珠玉の作品集。
不気味な昆虫の群れにとりかこまれ、巨大な蜂に犯される。極限の悪夢を描いた表題作「月のない夜に」のほか、愛児を喪くした若い母親がかいまみた一夜の地獄「11月の子供」、狐狗狸さんに興じる女の子たちを襲った見えない影「ついてくる」など、精選モダンホラー全8篇。
深夜、家路を急ぐ男が、自分の影に襲われた。影は、黒い甲虫のような物に姿を変えて男の口から体内へ侵入…。その途端、男の身体は裂けて吹き飛んだ。深夜の失踪事件はその後頻発。カメラマン助手の宇和野守人も正体不明の黒い生き物の群れに遭遇した。死を目前にした守人は、妖しい魅力を放つ美女ラナに救われる。戦憐の恐怖と清新な官能が満載の傑作ホラー。
深夜、家路を急ぐ男が自分の影に襲われた!黒い甲虫のような物に姿を変えた影は、蠢きながら男の口から体内に侵入、男の身体は裂けて吹き飛んだ。頻発する深夜の失踪事件!カメラマン助手の宇和野守人も帰宅途中、正体不明の黒い生き物の群れに襲われた…。鋭い爪を持つその生き物は、身動きできない守人の身体に爪を深く突き刺した。死を目前にした守人だったが、突然、黒い群れは姿を消し、そこには妖しい魅力を放つ美女・ラナが立っていた。ラナの美しい肉体に溺れる守人…、ラナとは一体何者なのか?そして黒い生き物たちは。ホラー小説の若き旗手が戦慄の恐怖と清新なエロスとを見事に描いた、書下ろし長編ホラー小説の秀作。
決戦のときは来た!輪廻転生を繰り返し、千数百年に及ぶ呪いとの戦いを続けてきた姫と5鬼。果たして、完全なる勝利を得て富士に封印された仲間の霊を解放することができるのか。強敵に立ち向かう彼らの胸に、初戦での凄惨な敗北が蘇る…。興奮、驚愕、恐怖、官能…すべてが凝縮されて結集。
満月の夜、東京・麻布の高級住宅街で、美人モデルが、首を鋭利な刃物で横一文字に掻き切られて殺された。それよりひと月ほど前にも、やはり麻布で若い美人ばかりが、心臓と性器を抉り取られて殺された。信じがたいことだが、娘たちは“悪魔の生け贄、悪魔の花嫁”として殺されたのだ。そしていま、こともあろうに緋沙子と恋人・翔の2人にも悪霊が取り憑いてしまった。突然、部屋の壁がさざ波のようにくねり出して、そこから生きた蛇がポトッ、ポトッ…。2人の裸身を這いまわり、ついには黒い蛇の群れにも埋もれてしまった。美貌のホラー・クィーンが、「血のピアス」に続いて贈る待望の“血のシリーズ”第2弾。
不思議な夢に導かれ、美貌の姫と5人の鬼が現代に蘇った。彼らは、千年以上、輪廻を繰り返し、日本にかけられた古よりの呪いと戦ってきたのだ。しかし、新たなる敵は違っていた。現代に生きる強大な呪術者だったのだ!その正体とは…?平安時代から現代へ、魔戦が時を突き抜ける。大好評、“妖美伝”第2弾。
安らかに、まるで眼っているような顔、まだ濡れている長い髪、全裸美女の溺死体。釣船に発見されて引き上げられたばかり。若い釣客が近づいて黒髪を掻きわけてやろうとした。その手に白いものが巻きついていた。それは死体の腕だった。女はゆっくり目を開けるとニッコリ笑った。コキッと背筋の凍るような音がした。女は軽く手を握っただけで男の腕を肘からもぎとったのだ。真白な裸体に鮮やかな血の飛沫がふりかかった。
なぜか昔から七不思議の多い東京・瑞星学園。そこの2年生、早乙女美津子はある日突然、園内で行方不明になる。仲間のはるる、裕子、幸恵は園内を捜しまくるが影も形もない。おまけに彼女の机やロッカーまでも消え失せて…。一体この学園どうなってんの?頭にきた三人組は何としても美津子を救おうと作戦をたてるが…。
“日本は古より呪いをかけられてきた国なのか?”摩訶不思議な夢に出てくる美女の姿に導かれて、男4人と女1人が揃った。上代の昔からの呪いと戦うために!そして、夢に現われた女も幾度もの転生を経て、現代に生き続けていた…。ホラー小説の若き担い手が、凄絶なる魔戦を妖しく蘇らせる!