著者 : 綾辻行人
殺人鬼殺人鬼
世紀末も差し迫ったある年の8月、サマーキャンプを楽しむ多くの男女の命が虫けらのように奪われた。被害者となった親睦団体「TCメンバーズ」のメンバーの中で、かろうじて生き残った2人の人間が語る「魔の山」双葉山での恐怖と謎に満ちた惨劇の真相を生々しく活写する衝撃のホラーサスペンス…。
暗闇の囁き暗闇の囁き
10年ぶりに烏裂野の別荘を訪れた拓也は、円城寺実也、麻堵の兄弟と知り合うが、彼らの家庭教師遥佳から奇妙な依頼を受けた。“黒髪を切られていた前任者の事故死の真相究明を手伝ってほしい”というのである。異常なほど厳格な躾を実践し、秘密めく円城寺家。二人が父親に知られることを極度に恐れる「あっちゃん」という名の子どもの存在。やがて少年たちの従兄克之が行方不明となり、その母が墜落死を遂げた…。死者の黒髪はなぜ切られていたのか?あっちゃんとは何者なのか?次々と起こる不可解な事件の真相とは?推理文壇注目の俊英が『緋色の囁き』に続き、自信を持って贈る書下ろし傑作。