著者 : 緋いろ
下賎な魔法と蔑まれる生活魔法の使い手である子爵令嬢ネリネは突然婚約を解消され、実家からも追い出されてしまう。 行き場のない彼女は辺境のアーノルド・ウォレス侯爵の下で使用人として働くことに。 彼は冷酷無比な『怪物侯爵』と恐れられているけれど……あれ、この人、ちっとも怖くないんですが!? 予想外なアーノルドの優しさに触れながら、持ち前の生活魔法を活かしてなんとか頑張ろうと決意するネリネ。 だがしかし、アーノルドが求めていたのは使用人ではなく花嫁でーー? 不遇な令嬢が生活魔法で大逆転!? じれったい二人の溺愛ファンタジー!
謎の男の一夜の相手として家族に売られた伯爵令嬢ソランジュ。今にも抱かれるその時、男が前世好きだった小説の孤高のダークヒーロー・アルフレッド王であると気づく。つまり自分は、彼が自らにかけられた呪いを抑えるため、次々抱いているという女の一人!? 壮絶な生い立ちを乗り越え意志を貫く彼に、献身的な思いで純潔を捧げるソランジュ。今夜限りの関係のはずが、小説で得た情報を口走ったせいで、間諜と疑われてしまい!?
アルフレッド王との結婚が決まり、幸せいっぱいのソランジュ。一方、アルフレッドが死に追い込まれる戦争が早くも始まる。小説の中ではまだ先のはずなのになぜ? さらに彼にかけられた「魔」の呪いは威力を増し続けていた。ソランジュは、自らの命を捧げることで彼の呪いが解けると悟り、最愛の人のため決意を固めるが……。「魔が俺を支配するのではない。俺が魔を統べるのだ」互いを想う愛の深さが、破滅の呪いをも超える時ーー。
落第ヴァイオリニストを巡り男たちが決闘!?覚悟を前にマスミは楽士の意味を知るーー 星祭りに向かったマスミとテオ。 騎士達の協力もあり、二人は安全に祭りを楽しんでいた。 日も暮れてきた頃、テオの先導で聖域と呼ばれる場所に赴くマスミ。 そこで明かされた「別れが怖い」というテオの想いに、マスミは彼が回復を受け付けなくなった理由を知るーー。 しばらく聖域で話した後、市街地へ戻る二人は、その道中で鷲が男たちに虐められている現場に遭遇。 止めようと突っ込んでいったテオに男たちは怒りを露わにする。 咄嗟にマスミが庇いテオをその場から逃がすが、代わりに捕まったマスミは、男たちの根城に連れていかれることに。 誘拐された先でアークたちが助けにくると信じるマスミ。 まずは居場所を知らせるため楽士の認証であるスカーフを使おうとするが、それにより男たちに楽士であることがバレてしまい……? 誘拐、決闘、遭難。問題だらけの『異世界再就職物語』、第三幕!
落第ヴァイオリニスト、異世界の音楽文化に革命を起こす!? 音楽で魔力が回復する異世界へ召喚されたマスミ。 召喚早々スパイ容疑をかけられるが、ヴァイオリンの腕を買われ、容疑が晴れるまではアークが団長を務める第四騎士団で楽士として働くことに! 成り行きではあったものの、アークたちが持つ騎士としての誓いを知り、楽士不足の騎士団を支えようと決意を固める。 騎士たちもマスミの存在と活躍により活気づき、騒がしい日々を過ごしていた。 そんな折、アークとともに宮廷騎士団長から呼び出しを受ける。 身元が不明であるマスミを楽士にしたことについての説明を求めるものだった。 今までの楽士不足は放置していた宮廷騎士団。にもかかわらず、高圧的な態度で処分の検討までちらつかせてきたためアークは激昂。 結果、国の一大イベントで演奏技術を競う“楽会”にマスミを推薦すると宣戦布告を行いーー!? 訳ありヴァイオリニストが最強騎士団を救う『異世界再就職物語』、第二幕!
異世界は音楽で魔力回復! 落第ヴァイオリニストが騎士団の救世主!? エリート街道から脱落し、特技のヴァイオリンで日銭を稼ぐマスミ。 バイト帰りに駅の階段から落ちた彼女は、気がつくと異世界にいた! さらにはスパイとして騎士団に捕まってしまう! 当然、弁明を試みるマスミだったが、騎士団長アークに詰め寄られ、疑いは晴れないまま……。 すると、ヴァイオリンに目を付けたアークから、スパイ容疑が晴れるまでは騎士団で「楽士」として働くよう求められる。 なんと、そこはヴァイオリンの演奏で魔力が回復する世界だったのだ! 行き場のないマスミは要求を受け入れ、早速仕事に取り掛かることに。 しかし初仕事を前に、楽士の仕事は騎士の魔力が大きいほど過酷だということ。 そして、彼らが「最強」ゆえに楽士に逃げられ続けた騎士団だと発覚してーー!? 訳ありヴァイオリニストが最強騎士団を救う『異世界再就職物語』、開幕!