著者 : 緒花
自社の社長が勇者として異世界に召喚され、それに同行する羽目になってしまった秘書の桃香。取引先となった異世界の担当者は、聖騎士という肩書きを持つ超美形の王子ヴィルフレッドだった。好みの属性てんこ盛りな彼に桃香の胸は躍るが、初対面から呼び捨てられたり、連日仕事場に押しかけてきたりと、中身は全然好みじゃない!なのに、言い寄る令嬢たちに困った王子の依頼で恋人役を演じるうちに、そばにいないと寂しくなっちゃうのはなぜ…?
筋金入りの腐女子から侯爵令嬢に転生したフィニは、今日も今日とて国王ロランの“総受け”妄想に心血を注ぐ日々。月のように冷たい美貌と哀しい生い立ちを持つ彼が、腹心の部下たちに愛される物語を創作して、腐女子の血を滾らせていた。それなのにある日、父である侯爵の勘違いによって、なんとロランの妃候補として後宮入りすることに!?ちょっと待って、私が推しの隣に立ってほしいのは素敵な“攻め”であって、私自身ではないんですけどー!!
伯爵令嬢テティスは、社交そっちのけで魔導一筋の「珍獣令嬢」。宮廷魔導士になるための足がかりとして出場した魔導武闘大会で優勝するも、褒美として国王から直々に「愛され末っ子王子」として人気の高い第三王子ベリザリオの婚約者に指名されてしまう。令嬢教育を無視して魔導に打ち込んでいた自分が王宮暮らしなんて……と絶望していた彼女だが、ひょんなことから国家転覆の陰謀に巻き込まれ、国家機密に触れてしまう。その上、黒幕をおびき寄せるため、なぜかベリザリオと同居するはめに!? 押しつけられた婚約者同士、最初はギクシャクしていた二人だが、共に暮らすにつれて関係性に変化が……?
婚約者であり初恋の人でもある王太子から、突然愛人の存在を告げられた侯爵令嬢ジュリアナ。しかも、結婚はしてやるから今後は愛人の後ろ盾になるようにとの要望付きでーー。あまりの屈辱に婚約破棄を願い出るが、何故か王太子はそれを断固拒否して外堀を埋め始める。そんな時、救いの手を差し伸べたのは幼馴染のキースリング侯爵だった。恋人となることで、王太子の執着を断ち切ろうというのだ。はじめは仮初めの関係と思って承諾したものの、巧みな策と長年の恋心をもってジュリアナを守る侯爵の姿に、彼女も自分の本当の想いに気づき始め……
入社前に就職先が倒産した渚。ひとまずバイトに励んでいたが、「どうせお前が就職できるのはうちの会社ぐらいだ」と家族はバカにするだけ。ある夜、すさんだ気持ちで家出した渚は、神社で迷い猫チャーと出会う。入れ替わりを願ったところ、翌朝、渚たちは本当に入れ替わってしまう。チャー(中身は渚)を探しにきた男・上小路に拾われる渚(中身はチャー)だが…?