著者 : 美山梢
いつわりの輝き(上)いつわりの輝き(上)
オランダ人貿易商の養女、レンは18歳になったばかり。魅力的な男マルコームに、生まれてはじめての熱い思いを抱き、両親に結婚の許しを乞う。しかし、両親の反応は冷たかった。父リーガンは、海の旅から帰ったばかりの息子カレブに、レンの気を誘い、ひとときの恋の迷いから覚まして欲しいともちかけるのだった。両親の裏切りを知ったレンは、家をとび出し、愛するマルコームの許に走るのだが…。
いつわりの輝き(下)いつわりの輝き(下)
レンが青春を賭けて愛した人、マルコームは財産めあての冷血漢だった。心も体も傷つき、自分の愚かさに打ちのめされたレンは、義兄カレブの船「シーサイレン号」に乗りこみ、懐しい故郷をあとにする。新大陸アメリカへ向かう船上で、レンを優しく労わるのは、かつての憎い人、カレブその人だった。逞ましい海の男に、次第にレンは心魅かれていくのだが…。執念の虜となったマルコーム、恋敵のセーラと共に、ふたりの運命をのせて、船は大西洋の荒波をわたっていく。
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