著者 : 翔野祐梨
いつか名ばかりの夫が、 私を愛してくれますように。 両親に疎まれ、愛を知らずに育った天涯孤独のアビーは、 どうしても家族が欲しくて人工授精で子供を授かった。 看護師をしながら幼い娘をひとりで育てていたある日、 アビーは新任の外科医が友人の兄ニコだと知って驚く。 イタリアの名家出身の彼はハンサムだが傲慢で、 学生時代、地味で内気な彼女には目もくれなかった。 その夜、突然ニコがアビーを訪ねてくると、耳を疑う要求を 突きつけた。「きみの娘の父親は僕だ。娘を返してくれ」 冗談じゃないわ! 父親が誰であろうと大切な宝物は渡せない。 だが、彼が重病に罹り子供をもてなくなったと知った彼女は……。 サラ・モーガンの個性が光る、シークレットベビー・ロマンスの登場です。ヒロインが人工授精で授かった我が子の父親は、驚いたことに、かつての憧れの人。娘のため、そして彼のために便宜結婚を選んだはずのヒロインでしたが……。感涙必至の感動作!
両親に疎まれ、愛されずに育った孤独なアビーは、 どうしても家族が欲しくて人工授精をして母親になった。 看護師をしながら幼い娘をひとりで育てていたある日、 アビーは新任の外科医が友人の兄ニコだと知り驚く。 イタリアの名家出身の彼はハンサムだが傲慢で、 学生時代、内気な彼女は怖くて口もきけなかった。 ニコは私みたいに地味な女のことなんて覚えていないだろう。 ところがその夜、彼女の家にニコが突然訪ねてきた。 僕の子供を取り返しに来たーーそう告げるために。
里親の理不尽な暴力に耐えられず、家を飛び出した孤児のジョー。 そんな彼女はある日、水辺で、美貌の男性パトリックと出逢う。 生まれて初めて優しくされて、ジョーは心惹かれるが、 彼女には知られたくない秘密があり、逃げてしまうのだった。 ジョーはこの近くの古城で雇われていた。だが主人が女嫌いで 少年のふりをしているのだ。幸い、目の悪い家政婦がいるだけで、 主人が戻ることはまずないが、女と知れたら首になってしまう。 ところが、城に帰ると、城主バーンズが帰還していた。 しかもそれは、さきほど水辺で会ったパトリックだった。