父親のいない混血児が母を亡くして。幼児の養育をめぐって近親者の思いと国の養育制度の矛盾とが引起す悲喜こもごもの争いを、ユーモラスに鋭く描いた傑作小説。
アルツハイマー老人性痴呆症が急速に進む老母を看る嫁と孫娘の目を通して、ひとの老いと死の周辺を、時にユーモラスに、時に容赦なく見すえた傑作。