著者 : 芳野昌之
マルコ・ポ-ロ殿の探偵マルコ・ポ-ロ殿の探偵
13世紀末、イタリアの小さな共和国ジェーノヴァに連行された一人の捕虜。世界をまたにかけた大商人であり冒険家・マルコ・ポーロ。だが、人は彼を「百万マルコ」と呼び、その話を信じようとはしなかった。彼の博識に心酔する数少ない一人、書記のジューリオが奇怪な殺人事件に巻き込まれた時、マルコ・ポーロの推理が冴える。中世イタリアの風物を悠揚せまらぬ筆致で活写しながら、「東方見聞録」執筆の謎にせまる傑作歴史マステリ。
夢を盗む女夢を盗む女
松方光子は32歳、独身の新聞記者。社会部の第一線を経て、現在は世論調査室主任。煙草と英国の女流本格ミステリを愛好し、デスクの引出しにウィスキーの小瓶を隠し持つ一面もある。ほのかな愛情を寄せていた先輩記者の坂口が定年退職後、姿を消したことに疑問を抱き、調査を始めるが、新興リゾート地で彼女を待ち受けていたのは殺人事件と思いがけない真実だった。等身大の主人公を創造し、ミステリ界に新風を吹き込む気鋭の瑞々しいサスペンス。
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