著者 : 茅田砂胡
“芝居”というキーワード取り付かれたお騒がせな一行リィ、シェラ、ルウ、ヴァンツァー、レティシアたち。 ヴァンツァーのクラス演劇は大成功に終わり、次はレティの番だった。しかし、レティは『かわいそうな子ども』という心情を理解しがたい役作りに珍しく困惑していた。 一方、医学生でもあるレティは実習先の聖グロリアス病院で『自分たちとそっくりな雰囲気』を持つ教授に声を掛けられる。危険な臭いを嗅ぎつけ、いつものメンバーに招集をかけるが。
“芝居”というキーワードが彼らを取り巻いていた。学園祭でヴァンツァーは舞台の主演を務め、ライジャには課外活動関連の出演依頼がきて、レティシアは大学のセミナーの仲間たちが企画した舞台で「かわいそうな孤児」の役を演じることに!?一方、ジンジャーも全方位球形劇場のこけら落とし公演の無重力遊泳インストラクターにジャスミンとケリーを引っ張り出した。ジャスミンはルウとリィとシェラを誘い出し、演技のプロに意見を求めていたヴァンツァーとレティシア、ライジャも同行するというフルメンバーが集ったのだ。
服飾職人フランクルが婚礼衣裳の注文を受け王宮に赴くと、肝心の姫ぎみは行方不明。ようやく面会かなった時は、結婚式まであとひと月?苦悩しまくる職人が選ぶ最高の婚礼衣裳とは…。「公式ガイドブック1〜3」に掲載された三中篇「王女誕生までの七日間」「鷹は翔んでいく」「国王の女難」に、シェラ視点の書きおろし作「男の修行」他を加えた外伝集。
それでも噂はひっそりと伝わった。超絶に美味しい料理を提供するが、その存在を口外できない不可思議なレストランのことだ。三カ月の契約期間の終了が間近に迫るころには、口止めしていた「テオドール・ダナー」の評判はかなり広がっていた。しかしその名声は、料理長テオドールの誘拐(未遂か?)や、エレメンタル近代美術館収蔵品の強奪事件へと発展していく。美味しいご飯とそれを食するに最もふさわしい空間を守るため、敢然と(余裕で?)立ち向かうルウ、リィ、シェラの三天使。連邦主席直属特殊部隊をも巻き込んで大がかりな課外活動が始まった。
三カ月限定「テオドール・ダナー」シティ出張店は奇妙な店だ。すべての客に「食事したこと及び住所を公にしない」という誓約書を求め、提出しないと予約は取り消され入店を拒否されてしまう。しかも、連邦主席直属の特殊部隊の手によって産みたて卵が他惑星から運びこまれ、人類の秘宝と呼ばれる名画『暁の天使』がエレメンタル近代美術館から極秘に運びこまれる。このあり得ないレストランに、ルウは会話が破滅的な料理長テオの通訳兼支援としてほぼ常駐し、リィとシェラは週末に駆けつけて助手をこなしている。しかしおかしな店にふさわしく(?)、厄介な客と面倒な事件が次々と…。
「結婚式をやらないか」と突然言い出したケリーに、ジャスミンとダイアナはパニック状態。ジンジャーのためという説明に一旦騒ぎは鎮静化するも、無駄に顔の広い大型怪獣夫婦の披露宴に集まる面々が、当然のごとく普通の客であるはずもなく…。さらに後日。ケリーは連れ添ってもうすぐ金婚式になろうかという愛妻(!)に「結婚式の後は新婚旅行だよな」と言い出した。ケリーのらしからぬ爆弾発言という事件は、さらに本当の“事件”にまで二人を導く。怪獣夫婦プラス一隻の新たなる冒険とはー。
ポーラは魔法街を訪れた。イヴンに飲ませる惚れ薬を買いに行くという、国王や王妃が聞いたら悲鳴をあげそうな目的のために…。シェラはまだ暗いうちから朝食の準備をして、洗濯をし掃除を行ない、刺客の撃退もする。平和な日常の裏で殺伐とした事件が繰り広げられる、いつものコーラル城を描いた外伝。
二度と、戻ること叶わぬはずの異世界デルフィニア。だがこの国の未曾有の危機が、リィを再びこの大地に呼び寄せた。待ちわびた王妃の降臨。熱狂する人々。覆る劣勢。大勝利の後、凱旋した王妃は首都コーラルに五日間だけ滞在するー。『紅蓮の夢』で語られなかった短くも濃密な日々が綴られた短篇連作集。
リィとシェラのバイト先であり、ルウとシェラがその腕前に驚嘆する料理人テオの店「テオドール・ダナー」。ここが、店の誰も知らないうちにしばらく休業に入り、しかも、その休業期間中は別の場所でなぜかひっそりと営業するらしい???最大の問題は、料理以外がすべて壊滅的に不自由な店主の存在である。テオの息子ヨハンは早々に意思疎通を諦め、あの父と会話が成立する奇跡的な人物を呼び寄せるという荒技を発揮させる。もちろん、かのリィ、シェラ、ルウがこんな楽しそうなことに参加しないわけはなく…。かくして、期間限定の秘密のレストランが開店する!
ジャスミンはジゴバの酒場での出逢いが初めてではないことを直接告げることなく逝った。ケリーは婚姻を承諾した本当の理由を彼女に伝える前に、一方的に別れを告げられた。ジャスミンは知らない。己の命がまだ尽きていないことを。ケリーは知らなかった。『命の恩人の形見』が大切にされていたことを。-スカーレット・ウィザードこれにて完結。
豪華声優陣によるオーディオドラマをCDに収録。ブックレットにはドラマ未収録のエピソードを追加したオリジナルバージョンの脚本も収録。
ギリアス一味を葬り去り一段落かと思われた船内からダニエルの姿が忽然と消え“クーア・キングダム”は大辺境を放浪するはめに。一方、ハワードと四人の重役たちは総帥・副総帥の事故死と奇蹟のダニエル救出を発表。怒りに燃える女王と海賊は、連邦軍も主席も大女優をも巻き込んだ愛息奪還作戦を発動し、前代未聞の「映画撮影(!?)」が決行された!
ロームの花の都行き豪華客船にてー。ゲルスタンで知り合った少女、ミュリエルの故郷を訪れる旅に心弾ませていたキャサリンは、デッキで偶然、身分違いの二人の駆け落ち話を聞いてしまう。ロマンス小説さながらの一場面にときめく彼女だったが、その話が発端となり、王国を巻き込む宝石盗難事件に挑むことに。お馴染み四人の用心棒と、ライバルのアンジェラも大活躍!書き下ろし特別短編「チェリーザの求婚」も収録!