著者 : 荒木一郎
空に星があるように空に星があるように
愛が消えるとき、歌が生まれた。 歌手、俳優、そして作家。多彩な才能を持つ荒木一郎が78歳にして四半世紀ぶりに送り出したのは、自らの代表曲「空に星があるように」を冠した大河青春小説である。60年代の映画・テレビ界を舞台に、荒木自身の彷徨する魂が躍動的な筆致で描かれる。 吉永小百合、岩下志麻、十朱幸代、大原麗子・・・同時代を輝いた女優たちとの美しい思い出の数々にはじまり、伝説のジャズバー「ありんこ」での不思議な交遊録、名曲「空に星があるように」誕生の秘密、「日本春歌考」ほか映画出演秘話など逸話が続々と披露される。 ーー他人を哀れむという感情とか、思い出の一部みたいなものではない。まるで自分が彼女自身を体験しているみたいな、頭や体の中に彼女の感情を痛みとして感じ取っているようだったーー本文より 愛が消えるとき、歌が生まれた。 これは荒木一郎の新たなる代表作である。 【編集担当からのおすすめ情報】 名曲の数々を送り出しつつスクリーンでも個性的な魅力を見せつけた希代のスターが送り出す自伝的小説。520ページを超える大作にもかかわらず、驚くべき逸話の連続。華やかな時代の映画史・テレビ史・音楽史を読み解く上でも必見の作品です。
後ろ向きのジョ-カ-後ろ向きのジョ-カ-
ピンク・レディーの「さよなら公演」が後楽園球場を満杯にしたその当日、新宿・歌舞伎町のライブハウス前では、ジョー小峰をひと目見ようと、小雨のなか長蛇の列が出来ていた。昭和55年から始まった素人芸を全面に押し出す漫才ブーム。テレビに席巻されたお笑いの「55年体制」に逆らうように、鋭利なジョークを飛ばし続けた天才芸人の栄光と挫折。長年の沈黙を破って荒木一郎が世に問う、待望の書下ろし小説。
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