小説むすび | 著者 : 菅原孝標女

著者 : 菅原孝標女

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平安時代の女性の日記。父の任地である東国で育った作者は京に上り、ようやく手に入れた憧れの物語を読みふけった。女房として宮家へ出仕するものの、すぐに引退し結婚。夫は包容力も財力もある人だったが、20年に満たない結婚生活ののち、死別。その後は訪れる人もまれな寂しい生活を過ごす。13歳から40年におよぶ日記に描かれた、思いこがれた生活をついに手にすることのなかった一生が、今の世にも胸に迫る。 一段─1 どうしても物語が読みたい! 一段─2 薬師仏様、さようなら…… 二段 ボロ屋と風景 三段 カラフルな海岸──黒戸の浜 四段 乳母との悲しいお別れ 五段─1 ハードボイルドな恋──竹芝伝説 五段─2 積極的な姫君──竹芝伝説 六段 もろこしと大和──大磯のロングビーチ 七段 美しい遊女──足柄山 九段 富士山のミステリー──富士川伝説 一三段 逢坂の関を通って、とうとう都に到着 一四段 ついに! 物語を読む 一五段 継母とのせつないお別れ 一六段─1 やりきれない訃報──乳母の死 一六段─2 もう一つの訃報──大納言の姫君の死 一七段─1 『源氏物語』ようやく手に入る! 一七段─2 后の位なんか、いらない 二〇段 夢のお告げ──アマテラスを祈りなさい 二二段─1 かわいい猫! 登場 二二段─2 かわいい猫と神秘的な夢 二二段─3 かわいい猫は、言葉がわかる 二五段 かわいい猫が、火事で亡くなりショック 二六段 つらすぎる姉の死 二九段 恋人登場か──東山で水を飲んだ二人 三七段 将来の夢はなんといっても浮舟の女君 三九段 父とのつらいお別れ 四二段 「子忍びの森」という悲しい地名 四三段 清水の夢は叱られる夢 四四段 私の将来──初瀬の夢による明暗のお告げ 四五段 アマテラスも祈らないで…… 四九段 母は出家、父は引退、そして私は宮仕え 五〇段 初出勤に、ただただ緊張 五五段 突然すぎる結婚にガックリ 五六段 物語と現実との落差に愕然とするものの…… 五七段─1 パートタイムの宮仕え 五七段─2 人間アマテラス 六二段─1 かっこいい男性! 登場 六二段─2 ドキドキの春秋くらべ 六二段─3 すてきな男性が語るすてきな冬 六二段─4 偶然の再会と託されたメッセージ 六二段─5 はかないめぐり逢い 六三段─1 今までのことを反省して、物詣でに驀進 六三段─2 過ぎ去る時間、そして石山の夢 六四段─1 禊で騒ぐ世間を無視してひたすら初瀬へ 六四段─2 やっぱり浮舟の女君が…… 六四段─3 二つの夢がうれしくって 六八段 めざせ! 良妻賢母 七四段 船の上の妖艶な遊女──和泉に下る 七五段 信濃(長野県)の守(長官)になって出発する夫 七六段 不吉な人魂が飛んだ瞬間 七七段─1 絶望の底で──夫の死 七七段─2 痛ましい息子の姿 七八段 すさまじい懺悔 七九段 阿弥陀仏様の夢 八〇段 一人ぼっちの私と姨捨山の月 八二段 蓬に託す号泣 付録 コラム

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夢見がちな感性をもって描かれた平安時代の日記文学。作者13歳の時、上総介の任期を終えた父との上京に記事は始まる。東国に育った作者が京に上り、恋焦がれていた物語を読みふけった少女時代、晩おそい結婚、夫との死別、その後の侘しい生活と、ついに少女期の憧れを結実させることのなかった一生の回想録。平凡な人生の断片の輝きが、今なお、われわれを惹きつけてやまない。懇切な注と自然な現代語訳で手軽に読み解く。 凡例 一 物語に憧れる日々 二 京への旅立ち 三 昔の跡、くろとの浜 四 乳母を見舞って 五 竹芝の伝説 六 「すみだ川」と「もろこしが原」 七 足柄の遊女 八 「富士山」と「清見が関」 九 富士川の伝説 一〇 病、そして遠江へ 一一 三河、尾張へ 一二 美濃より近江へ 一三 旅の終わり 一四 物語を求めて 一五 継母との別れ 一六 乳母、侍従の大納言の御むすめの死 一七 『源氏物語』耽読 一八 花橘 一九 紅葉 二〇 夢告のことなど 二一 土忌の宿 二二 猫と夢と 二三 長恨歌の物語 二四 月夜の語らい 二五 火の事 二六 姉の死 二七 姉の乳母 二八 「司召」の失意 二九 東山へ 三〇 山里のほととぎす 三一 鹿の音 三二 有明の月 三三 帰京 三四 東山再訪 三五 旅なる所 三六 継母の名のり 三七 「浮舟の女君」夢想 三八 父の任官 三九 出立、別離 四〇 太秦参籠 四一 荻の枯葉 四二 子しのびの森 四三 清水の夢告 四四 初瀬の夢告 四五 天照御神 四六 修学院の尼へ 四七 父の帰京 四八 西山に住む 四九 母の出家、父の隠遁 五〇 初出仕 五一 十二月の出仕 五二 里の父母 五三 前世の夢 五四 宮の御仏名 五五 結婚、家庭へ 五六 物語の夢ついえる 五七 宮家に再出仕 五八 梅壺の女御 五九 冬の夜 六〇 水鳥の歌の贈答 六一 友との語らい 六二 時雨の夜の思い出 六三 石山詣で 六四 初瀬詣で 六五 鞍馬の春秋 六六 石山寺の夜 六七 初瀬詣で再び 六八 充足の日々 六九 越前の旧友 七〇 奥山の春 七一 太秦へ 七二 二人の友と 七三 筑前の友 七四 和泉往還 七五 夫の任官 七六 任国下向 七七 夫の死 七八 悔恨 七九 阿弥陀仏来迎の夢 八〇 姨捨 八一 涙の日々 八二 孤独の日々 補注 解説(付 更級日記関係地図・更級日記関係系図) 更級日記略年表 和歌初句索引 重要語句索引

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