著者 : 藤つかさ
教師の傍ら執筆活動を続け、ミステリ作家として一世を風靡した久宝寺肇(きゅうほうじはじめ)が癌で亡くなった。恩師である久宝寺の死と時を同じくして母校に国語教師として赴任した辻玲人(つじれいと)は、彼の遺稿を入手する。それは不可能状況での殺人を描く短編ミステリのプロットで、解決編のない状態だった。「探偵」になるのが夢だという女子生徒・あずさと協力して、遺稿の続きを探す玲人。しかし校内で女子生徒の死体が発見され、その死の状況は遺稿プロットとまるで同じだった。 プロローグ 一 遺稿 幕間一 小説家がさよならを告げるまで 二 見立て殺人 幕間二 小説家がさよならを告げるまで 三 見立て自殺 幕間三 小説家がさよならを告げるまで 四 解決篇 幕間四 小説家がさよならを告げるまで 五 名探偵たちがさよならを告げても
毎年、生徒の誰かがサプライズを起こすことが慣例となっている八津丘高校の文化祭。2年前、ゲリラライブで人が殺到し教師がケガを負ってしまった。その様子はSNSにアップされて炎上、ニュースにも取り上げられ大問題に。しかし、今年の文化祭初日。まるで宣戦布告をするかのように2年前の文化祭ポスターが学内掲示板に貼られている。文化祭実行委員の市ヶ谷のぞみたちは生徒達に話を聞きにまわるが……。2020年に小説推理新人賞を受賞しデビューした著者による注目の第二作!
友情、ライバル、憧れ…人間関係の「事件」の謎を解き明かす青春ミステリー連作短篇集。第42回小説推理新人賞受賞作を含む全五篇を収録!「その意図は見えなくて」…生徒会選挙で集まった白票が意味するもの。「合っているけど、合っていない」…陸上部の部室を荒らしたのは誰?「ルビコン川を渡る」…部活の合宿で成績の悪い生徒が突然姿を消しー。「その訳を知りたい」…“それなり”に生きる私を必死にさせたのは?「真相は夕闇の中」…何者でもない僕があいつの傍にいつづける理由。