著者 : 藤峰みちか
銃撃され、血まみれで川岸を這いずっていたデイビーは青年ケイデンに救出される。人を殺す遺伝子が自分にあると知った日を境に17歳の少女の人生は一変した。更生施設とは名ばかりの収容所で強制的に人殺しをさせられ、命懸けで脱出したのだー逃げ場のない孤独なデイビーをケイデンは守ると誓うが、悪夢は醒めない。手負いのデイビーは病室を襲撃され、メスで滅多刺しにしてまた人を殺してしまう…
ずっとひとり寂しく生きてきた。 恋は贅沢と、自分に固く禁じて。 トリッシュが大富豪ネイトの屋敷でナニーとして働くことになったのは、 彼女だけが彼の姪である赤ん坊を泣きやませたからだった。 破格の報酬とすてきな部屋、毎日出されるおいしいごちそうに、 貧しい生活しか知らないトリッシュは驚くしかなかった。 しかも、敏腕実業家として名高い億万長者のネイトは、 世間の女性から理想的な結婚相手と騒がれるほどセクシーな男性だ。 けれどいくら彼と同じ家で暮らし、同じ時間を過ごしても、 私は1カ月後には出ていく臨時のナニーにすぎない。 携帯電話も持っていなかった貧乏学生の私を、 お金持ちの彼は哀れんだだけ。恋をするなんて間違っているわ……。 人気沸騰中、サラ・M・アンダーソンの2016年度のRITA賞受賞作! 彼女の持ち味であるドラマチックな展開はそのままに、恋を背を向けて生きてきたヒロインのせつなさも楽しめる1作です。
なぜ人は人を殺すのかーその謎が遺伝子レベルで解き明かされた近未来。そこは、殺人遺伝子保因者を蔑み、罪の烙印を押して排除する、静かなる狂気の世界だった!!!自分だけは過ちを犯さないと信じるまっとうな人間の傲慢さ、多様性の否定の存在…最も忌み嫌われる“殺人者”を主人公に選び、人類のありようをとらえ直して、アメリカの十代の心を掴み、衝撃的に登場したトラウマ系思春期小説の最高峰!
人道支援活動のため国外へ出ていた砂漠の国ジュダールの王女ジャラは、突然兄に呼び戻され、不安を胸に帰国した。もしや母国の存亡にかかわる一大事が…?すると王宮では、思いもよらぬ人物が彼女を待っていた。サラヤ国王子、モハブ。かつてジャラの心をずたずたにした男性。彼がなぜここに?6年前ジャラはモハブと出会い、熱い恋におちたーそんな彼女をモハブは弄び、紙屑のように捨てた。甦る屈辱に震えるジャラ。だが、兄の口から信じ難い事実が告げられる。ジュダールとサラヤが戦争に突入するのを阻止するには、二人がただちに結婚する以外ないのだとー。