著者 : 藤崎翔
サタン橋爪率いる「悪魔党」。奇抜なメイクと高飛車な言動で耳目を集めるイロモノ候補かと思いきや、意外と真っ当な政権公約に次第に人気を集め、見事4人が比例区当選を果たす。やがて世界中に「悪魔運動」を起こすほどの影響力を持つようになるのだがー(表題作)。幽霊歴75年、心霊写真に長年写り込んできた柳田勇だが、昨今の画像編集技術の向上で心霊写真の信ぴょう性が薄れてしまい、怖がらなくなった現代人を再び恐怖させる方法を模索している。新たな仲間の幽霊を募り、ユーチューブやニュース映像に映り込もうと画策するがー(「心霊昨今」)。元お笑い芸人の著者ならではの特盛ネタ!次々繰り出すあの手この手の短編&ショートショート全12編。
笑いと衝撃、そして涙の傑作ミステリー! 初恋の元カノに運命の再会。彼女は人妻だったけど、かつての恋心がよみがえる……と思いきや、「主人のこと、殺してくれない?」と驚きの依頼がーー。このどんでん返しは絶対に誰にも予想できない!
ネットで知り合い、それぞれの事情から練炭自殺を画策する四人の男女。炭に点火しようとした瞬間、彼らは偶然銃撃事件を目撃してしまう。撃たれて倒れる男、銃を放り出して逃走する犯人。 四人は戦慄するが、倒れて動かない男の側に大量の札束が転がっているのを見た瞬間、邪な気持ちが芽生える。その後彼らの取った行動が、想像を絶する恐怖の扉を開けてしまう……。 予測不能の衝撃的な結末、最恐のエンターテインメント。
売れない小説家・大菅賢は、担当編集者を口論の末に殺してしまい、逃亡する。潜伏先で自殺を決意するも、すんでの所で桐畑直美と出会い、匿われることになった。さらに、直美の覆面作家として賢が小説を書いて再デビューを狙うことで二人は意気投合し、見事に新人賞を受賞。平和な逃亡人生を手にしたかと思ったがーー。著者渾身の傑作ピカレスク・ホームコメディ!
時間を止める能力を身につけた高校生・笹森陽太。試行錯誤の結果、時間を止められるのは呼吸を止めている間だけだとわかる。思春期全開の陽太が目指すのは当然……おっぱいを!? ターゲットは美人の芝原麗奈。彼女に近づき、左胸に……そのとき麗奈のポケットの手紙に気づく。それはいじめの被害を受けている女生徒からの告発の手紙だった! 学校の裏に蠢く陰謀に気づき始める陽太は、微妙な超能力を武器に対峙していくが……。 「あれ? いまみんなの動きが止まったぞ!?」 ひょんなことから時間を止める能力を身につけた高校生・笹森陽太。試行錯誤の結果、時間を止められるのは、変顔をキープしながら呼吸を止めていられる間だけだとわかる。思春期全開の陽太が目指すのは、当然……おっぱいを……!? ターゲットは生意気だが美人の芝原麗奈。彼女に近づき、時間を止めて、左胸に!? そのとき麗奈のポケットに手紙が入っていることに気づく。それは、いじめの被害を受けている女生徒からの手紙だった! 気を取り直し、次の標的はハーフの美女・シュルツ沙織。そっと近づくと手に触れたモノは、ジャック・ナイフだった! この学校で何かが起きている!? 学校の裏に蠢く陰謀に気づき始める陽太は、微妙な超能力を武器に対峙していくが……。キュートで笑える、青春ミステリの傑作登場。
専門学校に入学するため、地方から上京してきた美菜は、隣人に挨拶に行くことに。お隣の青年・雄也は長身で、どこか陰のある青年。しかも彼には人に言えない「裏の顔」が……。ユーモアミステリ決定版!
冴えた推理を披露するものの、必ずあと一歩で周囲に手柄を奪われる、もはや神業的能力を持つ押井刑事。絶望の淵にいる彼を救ったのは、同じ署に配属された美しい後輩女性刑事だった。ただ、彼女の灰田絵奈という名前を聞いて、押井の胸に不吉な予感がよぎるー。
人気作家・怜子と若手女優・夏希の誌上対談は、和やかに行われた。……表向きは。実は怜子も夏希も、恐ろしい犯罪者としての裏の顔を持っていて……。対談と心の声で紡がれる、究極のエンタメミステリ。
あと一歩、あと一歩だったのにーー。 推理力抜群で華麗に犯人を追い詰めるのに、いつも最後の最後にまさかの展開が起き、同僚に手柄をとられてしまう押井(おしい)刑事・32歳。 周囲の呼び方はもはや「惜しい刑事」としか聞こえない。 次こそ完璧に事件を解決し、不本意な呼び名を返上するべく奮闘する押井だが、ああ、やっぱり今日もまた……。 出世知らず、彼女おらず、酒飲めず。とことん残念な刑事を、いつのまにか応援せずにいられない! 元お笑い芸人の横溝正史賞作家が魅せる、腹筋崩壊の連作コメディミステリ。 <目次> おしい刑事参上 おしい刑事のテスト 密着・おしい刑事 おしい刑事の雪冤 安楽椅子おしい刑事 おしい刑事よ永遠に <著者略歴> 藤崎翔(ふじさき・しょう) 1985年茨城県生まれ。高校卒業後、6年間お笑い芸人として活動。2014年に『神様の裏の顔』で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。著書に『神様の裏の顔』(角川文庫)、『私情対談』(KADOKAWA)、『こんにちは刑事ちゃん』(中公文庫)がある。
神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみで包まれ、誰もが涙したーーと思いきや、年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。
若手人気女優、井手夏希とベストセラー作家、山中玲子の誌上対談。本音と建て前が交錯する中、夏希も玲子も内心で、過去の恐るべき罪を語り出し……。 衝撃につぐ衝撃で息もできない! 奇才が描く問題ミステリ!