著者 : 藤田真利子
見習い介護士の青年グレゴワールが、老人介護施設で元書店主のピキエ老人に出会い、まったく無縁だった本の世界に足を踏み入れることに。ピキエ氏から朗読を頼まれ、彼の道案内にしたがって、さまざまな本に出会い、読書の魅力を知り、人々と出会い成長していく。本と友情、本と愛情、本と人生を描いた傑作。
狩猟が趣味のDV男の父、夫の顔色をうかがうだけの母。少女は明るい弟と仲良く遊ぶ無邪気な日々を送っていたが、ある日、恐ろしい事故を目撃してから弟は笑わなくなり、父の剥製部屋にこもって小動物をいじめたりするようになってしまう。十歳の少女は、現実をリセットしたいと思う。あの事故をなかったことにしたい……。利発な少女は弟の笑顔をとりもどせるのか? 本当の人生の“下書き”にしか見えないこの人生を消し去ることはできるのか? ELLE 読者大賞、高校生が選ぶルノードー賞他多数の文学賞を受賞した傑作。
バーバラはにっこり笑い、ぼくの唇に情熱的なキスをした。ぼくはバーバラを見つめ、そこに「冒険」を見たーサーフィン映画から抜け出たようなアメリカ娘バーバラに会ったとたん恋をしてしまったリチャード。ロンドンの恋人も仕事も投げうって勝手にL.A.にやってきた彼だが、彼女にはボーイフレンドがいる。クレイジーな街で二人の恋は何処へ行く?R・レイナーのおかしくもアイロニックな自伝的処女小説。
抜群のカード・テクニックを持つマイクはロシアン・マフィアテディKGBとのポーカー勝負で全財産を失い、ロースクールの学生としての新たな人生を選ぶ。同棲中の恋人ジョー、そして輝かしい将来を目前にしながらも、闇ポーカーのスリルと興奮が忘れられない。そんな時友人のワームが刑務所から出所しトラブルに巻き込まれる。マイクは友情のため再び“ラウンダーズ”の世界に足を踏み入れることに…。