著者 : 西尾維新
「零崎一賊」--それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。 零崎人識、17歳、もっとも自由だった全盛期の春。“殺し名”七名の対極に位置する“呪い名”六名ーー時宮病院、罪口商会、拭森動物園、死吹製作所、奇野師団、咎凪党ーーの寄せ集め、裏切同盟と兄・零崎双識との戦闘に、彼は否応なく巻き込まれーー
「零崎一賊」--それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。 死んだ人間みたいな目をした少年と、顔面刺青の殺人鬼。二人の出会いが、そして語られることのなかった京都連続通り魔事件の真相がついに明かされる! 零崎人識の動機と、その無惨なる結末は……!?
ネットカフェ在住の元警視庁警視・根深陽義、就職浪人・窓居証子、人気小説家・窓居京樹が京都で発生した殺人事件の謎に挑む。「戯言シリーズ」「化物語」で人気沸騰中の西尾維新が放つ、怪心の新・スイリ(推理)小説。
ぼく達は、幸せになった。 「戯言シリーズ」完結! 言葉ですべてを説明することはできるのか、言葉では何も説明することができないのか。言葉はすべてを意味付けするのか、言葉はすべてから意味を奪うのか。ありとあらゆる森羅万象はいずれ形骸化し、崩壊していく。いつも見えていたはずのものはいずれ見えなくなり、いつかつかんだはずのものはいつの間にか手の内から滑り落ちている。確かなものは何もなく、不確かなものさえ何もなく、根こそぎ総じて夢だったかのように、根こそぎ総じて現実だったかのように、だけど頼りなく折れた柱はそれでも林立し続け、観客が一人もいない舞台で、それでも風車はくるくると回り続ける。今までずっと偽りを偽り続けてきた不誠実な戯言遣い、つまりこのぼくは、11月、最後の決断を下すことになる。それは決断であり、決意であり、そして決別だった。何も得ることなく生きてきたぼくは、すべてを失うことになる。言葉以外のすべてを、失うことになるーー戯言シリーズ第6弾 第十七幕 長いお別れ 第十八幕 終わらない続き 第十九幕 最終時刻 第二十幕 正義の味方 第二十一幕 家 第二十二幕 ちるちるちぎる 第二十三幕 物語の終わり 終 幕 それから
けれどーーもうおしまいだ。 「戯言シリーズ」最終章! なんだかんだ言いながらも始まってしまえば我慢できるし、四の五の言っても終わってしまえば耐えられる。しかし人間は中途半端な中庸だけは我慢することができないし、勿論耐えることもできなくて、それなのに人生ときたら最初から最後まで永遠に続く中だるみみたいなものだから、これはもうまったくもってやってられないと言うべきだ。ひとたび口にしたことは、それがどんな荒唐無稽な世迷事であったとしてもひとつ残らず実行してきた誠実な正直者、つまりこのぼくは、10月、数々の人死にを経験する。奪われたものを取り戻すような勢いで、せき止められたものを吐き出すような勢いで、死んで、死んで、みんな死ぬ。それは懐かしい光景であり、愚かしい光景であり、見慣れた風景であり、見飽きた風景だった。結局、終わりとはなんだったのか。結局、始まりとはなんだったのか。戯言遣いはその程度のことにさえ思い至らず、しかしどうしようもない戦いだけはどうしようもなく続き、そして中断などありうるはずもなくーー戯言シリーズ第6弾 第十幕 橙なる種 第十一幕 休養期間 第十二幕 保険と防御 第十三幕 否定の裏切り 第十四幕 無銘 第十五幕 無防備な結末 第十六幕 前夜
全ての終わりはーーまだ始まったばかりだ。 「戯言シリーズ」最終章! 始まりがあれば終わりがある、それは確かに真理ではあるのだろうが、しかしとは言え、終わりがあるから始まりもあったはずだなどと考えるのはあまりに短絡的だ。どころか事実はまるで逆で、大抵の事象は始まる前から既に終了し切っていて、開かれずともお開きだ。真理をあえて真理として語らず、事実をあえて事実として語らず、黙することの美徳を誰よりも心得ている誠実な正直者、つまりこのぼくは、9月、ある階段を昇ることになる。《十三階段》。それは奇野頼知(きのらいち)であり、またノイズであり、あるいは絵本園樹(えもとそのき)であり、そして澪標高海(みおつくしたかみ)と澪標深空(みおつくしみそら)だった。だが、その階段を昇った先でぼくを待ち構えている終わりの終わりは、あまりに荒唐無稽で、あまりに懐かしくーー戯言シリーズ第6弾 第一幕 休息の傷跡 第二幕 密談 第三幕 思い出の回復 第四幕 十三階段 第五幕 人肌のぬくもり 第六幕 検索と置換 第七幕 宣戦布告 第八幕 医者の憂鬱 第九幕 続かない終わり
生命を礼賛する行為には驚くほどに価値がない、生はどこまでも儚(はかな)く朧(おぼろ)で、死はどこまでも切なく幻だ。そしてそれはただそれだけのものでありそれだけのものでしかなく、むしろそこにそれ以上の価値を見出そうとすることこそが冒涜だ。生きること、そして死ぬこと、その両者の意味を誰よりも理解し、そしてその意味に殉ずることに一切の躊躇がない誠実な正直者、つまりこのぼくは、8月、縁故あって奇妙なアルバイトに身を窶(やつ)すことと相成った。それは普通のアルバイトであって、ぼくとしては決して人外魔境に足を踏み入れたつもりはなかったのだけれど、しかしそんなぼくの不注意についてまるで情状酌量してはくれず、運命は残酷に時を刻んでいく。いや、刻まれたのは時などという曖昧模糊、茫洋(ぼうよう)とした概念ではなく、ぼくの肉体そのものだったのかもしれない。あるいは、そう、ぼくの心そのものかーー戯言シリーズ第5弾 第一章 薄幸の少女(薄幸の症状) 第二章 人喰い(人喰い) 第三章 先立つ不考(裂き断つ不幸) 第四章 実体験(実験体) 第五章 癒えない傷(言えない傷) 第六章 不一致(which?) 第七章 戦場吊(千羽鶴) 第八章 執着癖(終着駅) 第九章 無意識下(無為式化) 第十章 壊れる最悪(喰われる罪悪) 終 章 真夏の夜の夢
串中弔士。 彼にとっては全てがゲームーー。 名門女子高校を襲う七不思議殺人事件! 平和だったはずの私立千載女学園で不可思議かつ不可解な殺人事件が起こる。そしてそこに勤務していたのは、こともあろうか倫理教師となったあの串中弔士。病院坂迷路を巻き込んだ事件から14年。探偵ごっこの犯人捜しが再び始動。犯人は一体?!これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリ! なまえ欄 だいいち問 だいに問 だいさん問 だいよん問 だいご問 えんでぃんぐ
この国が戦国で、この世が乱世であった頃ーー。 不穏な気配ただよう歴史の暗がりで、静かに命の火花を散らす者達がいた。その名も、真庭忍軍。“しのび”である彼らが、この時代を生き抜くために選ぶ新たな道とはーー!? 無欲の無頼派ーー真庭蝙蝠。 慈愛の夢想家ーー真庭喰鮫。 不屈の求道人ーー真庭蝶々。 異端の実力者ーー真庭白鷺。 人外にして埒外の異能集団・真庭忍軍の伝説はここから始まる! これぞ豪華絢爛戦国図屏風、真庭忍軍ただいま見参! 第一話 初代 真庭蝙蝠 第二話 初代 真庭喰鮫 第三話 初代 真庭蝶々 第四話 初代 真庭白鷺
死線の蒼×堕落三昧×害悪細菌 戯言遣い絶体絶命! 二日目(2) 感染犯罪 二日目(3) 偽善者日記 二日目(4) 死願症 二日目(5) 首輪物語 二日目(6) たったひとつの冴えないやりかた 後日談 負け犬達の沈黙
奇妙な相談を受け、シャーロック・ホームズが愛した街・ロンドンへと誘われた病院坂黒猫と櫃内様刻。 次々と巻き起こる事件の謎解き合戦が始まった! これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリ! せんたくもんだい編 あなうめもんだい編 ちょうぶんもんだい編 ろんぶんもんだい編 まるばつもんだい編 えんでぃんぐ
エンターテインメントを一新した傑作!「戯言シリーズ」 第23回メフィスト賞受賞作 自分ではない他人を愛するというのは一種の才能だ。他のあらゆる才能と同様、なければそれまでの話だし、たとえあっても使わなければ話にならない。嘘や偽り、そういった言葉の示す意味が皆目見当つかないほどの誠実な正直者、つまりこのぼくは、4月、友人玖渚友に付き添う形で、財閥令嬢が住まう絶海の孤島を訪れた。けれど、あろうことかその島に招かれていたのは、ぼくなど足下どころか靴の裏にさえ及ばないほど、それぞれの専門分野に突出した天才ばかりで、ぼくはそして、やがて起きた殺人事件を通じ、才能なる概念の重量を思い知ることになる。まあ、これも言ってみただけの戯言なんだけれどーー第23回メフィスト賞受賞作 三日目(1) サヴァンの群青 三日目(2) 集合と算数 四日目(1) 首斬り一つ 四日目(2) 0.14の悲劇 五日目(1) 首斬り二つ 五日目(2) 嘘 五日目(3) 鴉の濡れ羽 一週間後 分岐 後日談 まっかなおとぎばなし
『零崎一賊』-それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。“少女趣味”こと零崎曲識が、一賊に忍び寄る危機を察知し、ついに表舞台に現れた。一賊の結束はどうなるのか。“音使い”零崎曲識の闘いが今、始まる!新青春エンタの最前線がここにある。
西尾維新が!あさのあつこが!京極夏彦の作品世界に挑戦!! 各界を代表する超豪華執筆陣。これはもう、おもしろくないはずがない!! ●「鬼娘」 あさのあつこ ●「そっくり」 西尾維新 ●「『魍魎の匣』変化抄。」 原田眞人 ●「朦朧記録」 牧野修 ●「粗忽の死神」 柳家喬太郎 ●「或ル挿絵画家ノ所有スル魍魎ノ函」 フジワラ ヨウコウ ●「薔薇十字猫探偵社」 松苗あけみ ●「百鬼夜行イン」 諸星大二郎 ●口絵 石黒亜矢子/小畑健
虚刀流・鑢七花と奇策士・とがめによる伝説の完成形変体刀蒐集の旅は、否定姫の腹心・左右田右衛門左衛門の所有する最後の一本ー炎刀『銃』を前に、最期にして最悪の試練を迎えていたー。容赦なく、迷いのない“弾丸”に貫かれたとがめを、七花は果たして救うことができるのかー!?西尾維新と竹が描く、時代活劇絵巻。とある歴史の物語ーこれにて終幕。刀語、第十二話の対戦相手は、否定姫腹心にして元忍者、左右田右衛門左衛門。
出羽は天童将棋村ー。無刀の剣士・鑢七花と奇策士・とがめは、王刀『鋸』を振るい、心王一鞘流をたった一人で守る汽口慚愧の道場を訪ねる。とがめがめぐらした奇策に、全身全霊で攻め入る汽口!一方で、否定姫配下の元忍者・左右田右衛門左衛門による真庭忍軍への残忍な粛清は静かに続くー!刀語、第九話の対戦相手は、心王一鞘流当主、汽口慚愧。
“日本最強”の堕剣士・錆白兵から叩きつけられた挑戦状。無刀の剣士・鑢七花と奇策士・とがめは、薄刀『針』を所有する錆から、その刀と、日本最強の称号を奪い取ることはできるのかー?伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が完成させた“刀”は十二本ー残るは九本。刀語、第四話の対戦相手は、日本最強の称号をほしいままにする錆白兵。衝撃の12カ月連続刊行企画“大河ノベル”第4弾。
心に茨を持った小学五年生・供犠創貴と、“魔法の国”長崎県からやってきた転入生・水倉りすかが繰り広げる危機また危機の魔法大冒険!“最後の一人”から驚愕の誘いを受けた創貴はー!?これぞ「いま、そしてかつて少年と少女だった」きみにむけて放つ、“魔法少女”ものの超最前線、「りすかシリーズ」第三弾。
無刀の剣士・鑢七花と野心を秘めた奇策士・とがめは、出雲の国は三途神社へ辿り着く!伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が完成させた“刀”は十二本ー残るは十本!“千本で一本”なる千刀・〓(つるぎ)の秘密とは!?刀語、第三話の対戦相手は、三途神社を束ねる敦賀迷彩。