著者 : 西田理酉
フランス人形は静かに嗤うフランス人形は静かに嗤う
あなたはどれくらい「幸福」ですか? 庭坂探偵事務所に勤める奈良輪逸徒は、毎朝出会う人形のような美しい娘に心を奪われていた。ある時、資産家の社長から、後継者を決めるための「幸福値ゲーム」に参加するよう依頼を受ける。 組む相手として紹介された後継者の一人、社長秘書北須賀萌波は、その娘だった。 ゲームは、選んだ不幸な人をどれだけ幸福にできるかを競う。 開始早々に関係者に届いた脅迫状、もう一人の後継者凜が語る萌波の裏の顔……。 ゲームを進めるうちに萌波の過去を知った逸徒は、彼女に深く惹かれていく。 「幸福」の価値、人を愛することの意味を叙情豊かに描く、恋愛ミステリー。 風変わりな依頼人 萌波の悲しい過去 魔女ドゥマン 浩紀とこうさん 美織と琴里 幸福値ゲームのゴングが鳴った! 三人目の萌波 悪魔の調味料 運命の結末 フランス人形は静かに笑う
奥会津の人魚姫奥会津の人魚姫
親友千景の誘いで奥会津を訪れた鍛冶内は、千景の結婚相手である美少女乙音と出会う。美しい上に性格のいい乙音にすっかり魅了された鍛冶内だったが、千景は彼女がいないところで意外な話をする。それは先日湯船で溺死したのが本当は乙音で、自分が結婚したのは乙音とは双子の間柄だった汐里ではないかというのだ。汐里は千景との過去のいきさつが原因で性格がねじまがってしまっていたが、唇下のホクロ以外見分ける術がない。そして溺死した全裸の娘を撮影した絶美な写真「奥会津の人魚姫」のフレームを鍛冶内の前で露わにする。ステージ4のガンに冒され、死期が近い千景の命を掛けた頼みを受けた、鍛冶内による愛憎を巡る謎解きが始まった。娘の死を写した一枚の写真に隠された謎に迫る衝撃のミステリー小説。
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