著者 : 谷川流
無事に進級を遂げた俺の背後席には、相変わらず涼宮ハルヒが鎮座していた。古泉曰く、春休み最終日に中学時代の俺の友人・佐々木に出会ってから閉鎖空間の出現頻度が高まっているらしい。そしてとある土曜日の朝、SOS団と待ち合わせ中の俺の前に佐々木が再び現れたわけだが、その両脇に随伴していた二人の少女が問題だった。それは二月に朝比奈さんを攫った誘拐犯と正体不明の謎女で!?
新年度第一回不思議探索パトロール後に伏せってしまった長門。病の原因はどうやら、佐々木に随行していた宇宙人別バージョンこと周防九曜にあるらしい。長門不在のピンチの中、迫り来る周防の魔の手から俺を救ってくれたのは、二度と会うことはないはずの女ー朝倉涼子だった。一方SOS団にはハルヒ自作のとんでも入団試験をクリアし、団員候補となった風変わりな一年生が現れ…!?待望のシリーズ第10巻!
やり残していたことをすませよう、できるだけ速やかに。年明け早々、懸案事項だった十二月十八日未明への時間遡行をすませた俺の前に、今度は八日後の未来から来たという朝比奈さんが現れる。しかも事情を知らない彼女をこの時間に送り出したのは、他ならぬ俺らしい。何考えているんだ、未来の俺よ。同時に存在する二人の朝比奈さんを会わせないため、未来から来た朝比奈さんを自宅に匿うがー!?
年度末のある日、生徒会長からハルヒではなく長門に下された召喚指令。素直に出頭した長門と古泉と俺に言い渡されたのは、『文芸部』の無期限休部と部室明け渡し勧告だった。どうやらSOS団潰しを目論んだ会長が、俺たちから活動拠点を奪う作戦に出たらしい。文芸部を維持する方法はただ一つ、文芸部らしい活動をすること。“編集長”として息巻くハルヒの号令の下で、俺たちは原稿執筆に励むことになり…!?
夏休みを満喫していた俺を襲った、奇妙な違和感。その原因は朝比奈さんからの涙混じりの電話によって判明する。終わらない夏休みに終止符を打ち、秋には宿敵・コンビ研とのゲーム対戦に挑み、迎えた冬。冬合宿(マーダーゲームつき)が開催されたわけだが、殺人事件の前にSOS団全員が雪山で遭難するという非常事態が発生する。さらに頼みの綱の長門が熱で倒れてしまい、SOS団発足以来の最大の危機到来!?
文化祭初日、底と間が抜け気味な自主製作映画上映の裏でバニー姿の涼宮ハルヒは講堂で熱唱していた。このハプニングはハルヒの心を少し揺らめかせたわけだが、新たな脳内謎スイッチも入れてしまったらしい。1本の電話から始まる一目惚れ告白、大晦日に開催された古泉主催の推理劇、そして朝比奈さんとの秘密のデート。秋から冬にかけてSOS団に起こった面白イベントは、確かに俺たちに動揺をもたらしてー。
「涼宮ハルヒ?誰のこと?」珍しく俺の真後ろの席が空席だった12月18日の昼休み。颯爽と現れてその席に座ったのはハルヒではなく、長門との戦いに敗れて消滅したはずの委員長・朝倉涼子だった。困惑する俺に追い打ちをかけるように、名簿からもクラスメイトの記憶からもハルヒは消失していた。昨日まで普通だった世界を改変したのは、ハルヒなのか。俺は一縷の望みをかけて文芸部部室を訪れるがー。
涼宮ハルヒと出会ってから半年。その間俺たちSOS団が平穏な日々を送れたはずもなく、ハルヒの思いつきのせいで理不尽かつわけの解らない事件に散々巻き込まれていた。初夏には急遽草野球チームを結成し、七夕にタイムトラベルを経験した直後、失踪者の捜索にかり出され、夏休みには絶海の孤島に出向いて殺人事件に巻き込まれた。ハルヒを退屈させないために、俺の生活は非日常に侵食されていきー!?
「世界が普通すぎる」という悩みを解消するため、涼宮ハルヒが立ち上げた謎団体SOS団。その目的は宇宙人未来人超能力者を探し出して一緒に遊ぶことだが、すでに宇宙人(以下略)の不思議的存在に出会っていることにハルヒは気づかない。活動目的を果たせないまま、来る文化祭でハルヒが映画を上映すると言い出した。撮影中俺たちは、ハルヒの思いつきで起こる世界改変に振り回されてー!?
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」高校入学早々ぶっ飛んだ挨拶をかましたえらい美人、涼宮ハルヒ。誰もが冗談だと思うこの言葉が大マジだったことを、俺はのちに身をもって知ることになる。ハルヒと出会ってしまったことから、気づけば俺の日常は非日常になっていて!?ライトノベルの金字塔が、豪華解説つきで襲来!
どうにかしてくれー。夏休み、友人の建御からの電話に、杵築は耳を疑った。曰く「俺の家に、天使と悪魔と死神がいる」と。助けを請われた杵築は、神々を名乗る変人を“追い出す”ため、街で起きている連続猟奇殺人事件を調べるが…。繰り広げられる形而上学的論争。尽きぬ謎。そして、幼馴染の狂気。殺人と悪魔召還は、いったい誰の仕業?