著者 : 近藤紀子
アナーキストの銀行家アナーキストの銀行家
ポルトガルの詩人ペソア 幻の小説がついに刊行! ポルトガルだけでなく、今や世界的詩人として高い評価を 受けているペソアの、数少ない貴重な短編を編んだ 本邦初訳の作品集!-タブッキ、ヴェンダース…ら絶賛の詩人! 〈収録作品〉 トランクを開けて(訳者まえがき) 独創的な晩餐 忘却の街道 たいしたポルトガル人 夫たち 手紙 狩 アナーキストの銀行家
ちっちゃな回想録ちっちゃな回想録
ポルトガルのノーベル賞作家、ジョゼ・サラマーゴによる、みずからの少年時代の回想録。 圧倒的な言葉の奔流で紡がれる長大な物語ーーそれこそが「現代の語り部」サラマーゴのスタイルである。 しかし本書では、一転、そのはげしさは影をひそめ、ポルトガルの庶民生活の丹念な描写を通して、おだやかでやさしい、ときにはユーモラスな語り口で、幼なかったころの日々がつづられてゆく。 読みすすむうち、語り手の年齢も自分の年齢も消え、読者は、こども時代へとさかのぼる。いつしか手のなかに、小さいころ、道ばたで拾いあげた小石の感触すらもどってきそうな、小粒ながら、不思議な、知的で、品格のある魅力的な一冊だ。
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