著者 : 遙士伸
日米をはじめとした多国籍軍の反攻作戦が本格化した。南シナ海での波状攻撃をきっかけに、米台軍は台湾東部から中部の海空優勢を確立し、台湾海峡以西へ中国軍を押しもどす。 一方、陸海空自衛隊は総力を挙げて尖閣諸島を奪還する。米軍主体のサイバー攻撃で中国国内も混沌としはじめ、いよいよ終戦も間近と思われたそのとき、多数のミサイルが中国奥地から放たれた。東京や大阪へ、一部はアメリカ本土へも! このままでは中国は、世界全体を敵にまわして亡国ともなりかねない。発射された弾道ミサイルの迎撃へ、中国軍も加わっての最後の作戦が開始された。 裏切り、愛、私欲、私怨……男と女の叫びが戦場にこだまする。
台湾有事は日本有事。 紅旗の攻撃型原潜が跳梁し、空母キラーの弾道ミサイルが牙を剥く。 台湾上空での空戦、台湾東方での海戦と、中国軍と米台軍との戦いが激化する一方で、陸海空自衛隊も奔走し、東シナ海での航空優勢争い、台湾近海での対潜水艦戦、日本の沿岸すらも機雷戦の戦場と化す! 日米はクアッドをはじめとして、各国に対中対抗手段の強化を働きかけ、多国籍軍を編成して対中反攻をはかる。 シー・レーン防衛、与那国島奪回作戦と、多岐にわたる戦場で、男と女、それぞれの思いが交錯する。生還を誓う男女、上司への憧れ、不安、疑問、苛立ち。戦争は必要悪なのか? 戦友の死に、男の叫びが虚空へと消えていく。
総統選挙をきっかけに動揺する台湾に、中国が軍事介入を宣言、軍を台湾周辺に展開させた。日本の国連工作は不発に終わり、輸入が途絶えて物価は急騰、日本経済は麻痺してしまう。核EMP攻撃で機先を制した中国軍は、ついに台湾海峡を横断して台湾へ上陸した。アメリカは台湾関係法に基づいて台湾防衛へのりだすが、在日米軍基地を中国軍のミサイルが襲い、尖閣諸島と与那国島を奪われた日本も、ついに自衛隊に防衛出動を命じる。先島諸島へ迫る中国北海艦隊に対して、DDH『いずも』『かが』からステルス戦闘機F35Bが飛びたち、たいげい型潜水艦が一撃必殺の攻撃を敢行する。禁断のリアル・シミュレーション、スタート!
太平洋波高し。豪州を脱落させて優位に立ったのも束の間、米英軍の熾烈な反撃が始まった。アメリカ軍はウェークを奪回し、伸びきった日本軍の補給線を脅かす。 一方、インド洋には再編されたイギリス東洋艦隊が姿を現す。前門の虎、後門の狼。連合艦隊はついにそろい踏みとなった『大和』『武蔵』『信濃』『紀伊』の大和型戦艦四隻を投入して事態の打開をはかるが、そこにはさらなる強敵『モンタナ』『オハイオ』の最新鋭戦艦が待ちうけていた。 三国同盟の解消、満州国の仲介と、終戦、和平への流れが加速するなか、果たして、大戦と日本の行く末とは!? 男は涙を見せぬもの…… 心揺さぶる結末やいかに。
マーシャル沖での決戦で勝利を得られなかった日本海軍は、切り札となる戦艦『大和』の戦力化を急いだ。欧州戦線が膠着するなか、日本軍が目指したのは米豪遮断によるオーストラリアの脱落だった。 FS作戦が発動され、日本海軍は太平洋を大きく東へ横断するが、そこにアメリカの新鋭戦艦が立ちはだかる。対抗するのは『大和』。それを計画した者、造った者、使う者──多くの男たちの思いをのせ、『大和』の巨砲がついにソロモンに吼える!二番艦『武蔵』を加えて、連合艦隊は長駆フィジー、サモアまで到達するのだが……。 男の決意がほとばしる。男の叫びがこだまする。血沸き肉躍る砲撃戦、その醍醐味を堪能せよ!
F6F、F4Uと相次ぐ敵新型機の前に、零戦の無敵神話は崩壊し、 日本海軍最大の拠点トラック基地は壊滅した。 次にアメリカ軍が狙うのはマリアナだったが、疲弊した連合艦隊にそれを阻む術はない。 マリアナを飛びたつ新型超重爆撃機B-29による、日本本土空襲の危機が迫る。 そこで、日本海軍は苦肉の策として、マリアナを囮とした秘策を繰りだした。 零戦の後継機として登場した烈風が起死回生の一撃を見舞い、 空母『信濃』も傷つきながらも奮闘するのだが……。 友情、復讐、敬意……男たちの様々な感情が洋上でぶつかり、火花を散らす。魂を揺さぶる絶叫が轟く大団円。
日本側についた仏伊艦隊の活躍によって米艦隊は後退し、 真珠湾には一時的に太平洋方面の敵戦力が集中した。 そこを新造した大型空母「信濃」を中心とする第一航空艦隊が強襲。 世界初の空母機動部隊による攻撃が始まった。 快進撃を続ける連合艦隊司令部はこの機を逃さず、ミッドウェー作戦を決行する。 一方、新型戦闘機F6Fを完成させた米軍は、新機動部隊を編成し反撃。 絶対的自信を持っていた零戦を、次々と撃墜していく。 超大国が牙を剥き始めた瞬間だった。窮地に追い込まれる連合艦隊は、 米新型戦闘機に対抗すべく零戦後継機「烈風」の開発を急ぐのだが……。
対米国力差から真に日本のことを考えるならば、大和型戦艦の建造計画は絶対に葬らねばならない! 日本海軍リベラル派は、避けられぬ対米戦に向け、大胆な航空主兵主義を打ち出した。 その中心は、零戦および超零戦「烈風」へとつながる高性能戦闘機の開発と、 装甲空母「信濃」らで構成する機動部隊の創設であった。 しかし、造船、航空設計、海軍中枢で恩讐を忘れぬ国内の敵が牙を剥く。 一方、日増しに緊張感の高まる日米関係。度重なる米海軍の挑発に耐え抜いていた日本に対し、 しびれを切らしたルーズベルトは、ついに宣戦布告。台湾の日本軍基地に奇襲をしかけるのであった!
海自の八八艦隊と空自のF-35B艦載機隊によって、日本は中華連邦の東京空襲を防いだ。 しかし混沌とする台湾をめぐり、米中が動きを見せる。台湾上陸作戦だった。 核戦争や第三次世界大戦にもつながりかねない米中対立を避けるため、 日本はついに戦後の平和国家を否定する苦渋の決断に至る。自国の安全と東アジアの恒久平和に向け、 陸海空自衛隊が総力を挙げて台湾方面へ南下、中華連邦軍に最終決戦を挑むのだった。 日本は、はたして台湾を正常化させ、米中冷戦を回避することができるのか!? そして日米中の思惑が交錯するなか、核ミサイルを搭載した中華連邦の戦略型原潜が行方をくらます!
令和も十年以上が過ぎたころ、世界は大きく変貌していた。 アメリカの財政難と米中緊張緩和は在日米軍の段階的縮小を招き、 ついに日米同盟は解消された。日本は新たな国家像を模索していくなか、 東アジアが激震する。台湾でクーデターが勃発し、その首謀者が引き込む格好で、 新たに樹立された中華連邦なる組織に、中国軍の精鋭が組み込まれた。 中華連邦は自らの地位確立と安定確保を目的として、日本やフィリピンへ触手を伸ばす。 世界のパワー・バランスが崩れ、東アジアに戦火があがる。日本は、空母型護衛艦八隻、 イージス護衛艦八隻から成る令和の八八艦隊を発足し、この危機に立ち向かうのだが……。
第三帝国による世界制覇を目論むヒトラーは、ソ連と共謀のうえポーランドに侵攻して分割占領に成功。 フランス、イギリスを制圧、アメリカ本土とハワイも支配下に収める。ドイツ艦隊は太平洋を横断して 日本海軍連合艦隊と激突。敗れた日本は本土決戦でも敗北を喫して本土を追われた。 ドイツ第三帝国に対抗すべく日本は米英仏と自由四国同盟を結ぶが、その連携は悪く連敗を繰り返す。 ソロモン海域でイギリス艦隊を撃破したドイツ艦隊に大和の46センチ砲が炸裂、自由四国同盟軍はなんとか 一矢を報いる。本格的な協力体制を敷いた日米英仏は、本土奪還を目指して総力戦に挑む! 百花繚乱の凱歌(3)◎目次 【第1章】決戦! パナマ沖 【第2章】本土奪還 【第3章】日米英仏軍、西へ 【第4章】約束の地 【第5章】最終決戦! 【エピローグ】
第三帝国による世界制覇を目論むヒトラーは、ソ連と共謀のうえポーランドに侵攻して分割占領に成功、 フランス軍も撃破する。 1941年にはイギリス全土を制圧し、さらにはアメリカ本土、ハワイも支配下に収める。 ヒトラーは、防共協定を結んでいた日本が対米参戦を拒否したことを理由に日本へも軍を進め、 ドイツ艦隊と日本海軍連合艦隊が激突。日本近海での戦いに敗れた日本は、本土決戦でも敗北を喫した。 本土を追われた日本海軍の前に、今またドイツ第三帝国の艦隊が迫る……。 地獄を見た者たちの反撃が今、始まる!
総統ヒトラーは強国の復権を謳い、ベルサイユ条約の破棄を一方的に宣言。 イギリスとフランスは事なかれ主義に終始し、ヒトラーの増長を招く。 第三帝国による世界制覇を目論むヒトラーは1939年、ソ連と共謀してポーランドに侵攻して 分割占領に成功、フランス軍も撃破する。1941年にはイギリス全土を制圧し、アメリカ本土を 標的に定めたヒトラーは、防共協定を結んでいた日本に対米戦への参戦を迫る……。 日の丸を背負った海軍軍人三兄弟が激動の戦場を駆け抜け、米英仏のはみ出し者パイロットが ドイツの野望に立ち向かうーー新感覚で描く戦記ノベルスの誕生!
英首相チャーチルの急死、さらにはドイツ帝国総統ヒトラーとイタリア王国統帥ムッソリーニの 「事故死」により欧州情勢は急変。1942年、対英講和の成立で欧州の戦争は終結した。 一方、太平洋では決戦の火蓋が切られた。米太平洋艦隊はマーシャルを攻略し、マリアナへと迫る。 連合艦隊はドイツ空母とイタリア戦艦を加えた三国同盟艦隊、新世代艦上機で立ち向かう。 マリアナ攻略作戦は日独伊三国同盟軍の激しい抵抗により頓挫するが、超重爆撃機B36が本土上空に姿を現し、 新たな危機が迫る……。 己の信念を賭けた男たちの戦いが終局を迎える!
英首相チャーチルの急死に端を発して欧州情勢は急変。 ドイツ帝国総統ヒトラーとイタリア王国統帥ムッソリーニが、相ついで「事故死」した。 1942年、対英講和の成立で欧州の戦争は終結。日本の思惑は外れて太平洋の戦火は鎮まらなかったが、 日独伊の連絡路は打通され、独伊軍は東に進む……。 空母中心に編成を改めたアメリカ太平洋艦隊はマーシャルを攻略し、マリアナへと迫る。 立ち向かうのは、連合艦隊にドイツ空母とイタリア戦艦を加えた三国同盟艦隊、そして新世代艦上機だった。 今、決戦の火蓋が切られる!
ドイツ海軍視察団の熱い視線を浴びて、日本海軍が艦載航空技術の粋を尽くして完成させた空母蒼龍から、 九六式艦上戦闘機が発艦。視察団は同盟国日本の海軍力に感銘を受けて帰国の途についた……。 1939年、ドイツ軍はポーランドへと進軍、イギリスとフランスはただちにドイツに宣戦布告。 独伊と三国同盟を結ぶ日本も米英との戦争に巻き込まれていく。1941年12月、米太平洋艦隊がオアフ島出港の 知らせを受け、連合艦隊はマーシャル沖で接近する米艦隊を待ち受ける。 零の翼が風を裂き、艨艟の砲声が大洋を揺るがす新シリーズが始動する!
世界恐慌からの立ち直りに苦しむアメリカは、太平洋での覇権確立とアジア進出に活路を求めて対日戦に突き進む。日本は属国として生き永らえるのか、それとも亡国の危険を承知でアメリカに立ち向かうのか…。国力で圧倒的に劣る日本がわずか勝機を見出すため、海軍リベラル派は軍縮条約を逆手にとり、航空主兵主義への大転換を図るとともに日英同盟締結に邁進する。そして今、空母『大鳳』を軸とする世界初の空母機動部隊が出撃の時を迎える。信義と友情、妬みと裏切り…男たちが戦場を駆ける新シリーズ、ここに始動!