著者 : 遠山明子
ルイーゼの祖母ゼルマがオカピの夢を見るたびに、なぜか村の誰かが死ぬ。それも二十四時間以内に。彼女がオカピの夢を見たその日、夢の話は瞬く間に村中に知れわたり、死を免れる魔除けをもとめる者や、今まで隠していた秘密を明かそうとする者で騒然となる。が、しかし死神は、無常にも予期せぬ者の命を奪っていったー自分探しの旅を続ける父とつねに心ここにあらずの母、重量挙げの選手になるのが夢のマルティン、長年ゼルマを愛しているが告白できずにいる眼鏡屋、懐疑的な祖母、迷信深い叔母、日本のお寺で修行をしている仏僧フレデリクなど、風変わりな心温かい隣人たちに囲まれて、ルイーゼは、死と愛、そして人生について考えていく。
あたしを殺して魔物に捧げようなんて、正気の沙汰じゃないことをしでかして入院してたアナベルが、学校に戻ってきた。もちろん夢の世界にも。夢にかけては、アナベルの実力はヘンリーも、アーサーさえも凌ぐ。もちろんアーサーとあたしたちは完全に敵同士。アナベルは、自分もアーサーの敵だから、敵の敵は味方よ、なんて共闘をもちかけてきたけど、なんか胡散臭い。本当の敵はアーサー?アナベル?それとも二人はグルなの?夢の世界を舞台に繰り広げられるロマンティック・ファンタジー完結。
セーヌ川に浮かぶ船上で、悩める人々に本を“処方”する書店主ジャン・ペルデュ。しかし自身の心の傷は治せずにいた。20年前、恋人が彼の元を突然去ってからずっと、凍りついたままだ。だがある日、古い手紙をきっかけに、ペルデュは彼女の故郷プロヴァンスへ行く決意をする。書店主とスランプ中の青年作家、本と2匹の猫を乗せた船は、20年ぶりにうなりを上げたーフランスの美しい川と町を舞台に、いくつもの人生が輝く、世界的ベストセラー。
あたしが“めまい”に襲われたのは高校のカフェテリア。それがすべての始まりだった。そもそも、タイムトラベラーとして準備をしていたのは、いとこのシャーロットだったのだ。ところが実際に過去に飛んだのは、何の準備もしていないあたし。相棒のギデオンは気絶しそうなほどステキだけど、自信過剰で嫌なやつードイツで大人気のタイムトラベル・ファンタジー三部作、第一弾!
「時間消化」の最中に出会った若き日の祖父と協力し、クロノグラフとサンジェルマン伯爵の秘密を探るグウェンドリン。「監視団」やいとこの厳しい追及をかわしつつ真相に迫るのだが、ハンサムな相棒ギデオンの不可解な言動のせいで、乙女心はジェットコースター状態に。サンジェルマン伯爵の目的は?ギデオンの本当の気持ちは?謎、冒険、ロマンスがぎゅっと詰まったタイムトラベル・ファンタジー、ついに完結!
タイムトラベル能力の調整のために行う“時間消化”中に、若き日の祖父に出会ったグウェンドリン。絶好のチャンスとばかりギデオンや“監視団”のメンバーには内緒で、ルーシーとポールがクロノグラフを盗んで逃亡した謎を解明しようと画策する。クロノグラフが十二人のタイムトラベラーの血を読みこんだとき、いったい何が起きるのか?そしてグウェンドリンに固執するサンジェルマン伯爵の思惑は?ドイツで百万部突破のタイムトラベル・ファンタジー第二弾。