著者 : 鄭義
神樹神樹
中国山西省の山村で、樹齢数千年の「神樹」が突然開花した。神樹がよみがえらせた親、子、兄弟や八路軍の亡霊たちは、過去を再現し、語りはじめる。抗日村長を斬り殺した日本軍、神樹に守られた八路軍、土地改革で虐殺された地主、国家規模の“大躍進”・製鉄運動のために餓死し、あるいは生き延びた村人、文革時に失脚した村の書記、宗教結社弾圧に巻き込まれ処刑される娘…、神樹は歴史のすべてを見てきたのだ。開花の奇蹟に御利益を求め人々が押し寄せたため、共産党政府は危機感を覚え、迷信を根絶すると称し、神樹伐採に中央から戦車の大部隊を出動させる。神樹を守るため、村人は亡霊の八路軍に加勢し、戦車隊に立ち向うが…。
小説・トウ小平小説・トウ小平
1997年に迫った香港の中国返還。南部を中心に発展する中国経済は、そこを通過点にしていっそう加速することは間違いない。21世紀の経済大国の姿が現実のものになりつつある。そのカギを握るのが今年90歳を迎える〓@68B0小平だ。「社会主義市場経済」という新語を流行らせ、中華民族本来の現実主義を蘇らせた。姿見せぬ老人の“最後の闘争”は実を結ぶのか。抗日戦争、国共内戦を経て四人組打倒まで、3度の失脚から復活した不死身の半生にメスを入れる。
小説 中国共産党小説 中国共産党
豪邸に住み、酒色に耽り、人民の膏血をしぼる幹部たち。天安門事件を題材にとりながら、中国の支配者たちの真実に迫る。中国政治小説の第一人者が書き下ろした快著、遂に翻訳なる。
古井戸古井戸
水不足で悩む太行山の村を舞台に、中国の農村共同体千年の歴史と、80年代に生じた大変動を時にリアリスティックに時に幻想的に描き、農村、ひいては中国自体の存在の意味と可能性を問う話題作の待望の完訳。
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