著者 : 鈴木けい
私の心は、空白のノート。 わが子の存在さえ、知らない。 事故で1カ月も昏睡状態にあったメイブは、記憶を失っていた。 退院した彼女を迎えたのは、夫のダリオ・コスタンツォ。 世界的大企業の創業者一族の御曹司で、とびきりのハンサムだ。 自家用ジェットで飛んだ静養先は楽園のように豪華なヴィラで、 メイブはともに過ごすうち、ダリオに強く惹かれていった。 こんなにもすてきな大富豪が、わたしの夫だなんて……。 ダリオは彼女を気遣い、情熱的に見つめても、触れようとはしない。 もし記憶が戻ったら、本当の夫婦に戻れる? 子どもを作れるかしら。 だがまもなくして、メイブにとって衝撃的な事実が明らかになる。 二人にはすでに赤ん坊がいた。夫はそれを、ひた隠しにしていたのだ! ダリオと一緒に過ごすものの、寝室は別。“本当の夫婦”としての実感がないまま、メイブは彼の誠実さや類いまれなる魅力にみるみる心を奪われていきます。衝撃の展開をスパイスに、切なさと情熱を織り込んだロマンスを描いて人気の、C・スペンサーの珠玉作!
アニーはかつてのボスであるブラントに連れられ、彼の屋敷を訪ねた。 女手ひとつで育ててきた2歳になる愛息のショーンが、 実の子ではないと告げられたのは、つい先日のこと。 アニーが出産した日、病院の手違いで赤ん坊が入れ替わったのだという。 一人はアニーが、もう一人はブラントの亡き妻が産んだ子供……。 ブラントはアニーにとって、手の届かない遠い世界の大富豪だった。 その彼とこんな形で再会するなんて、なんという皮肉なの? 育児室に通され、そこにいた幼子を見て、アニーは思わず抱き寄せた。 間違いない、この子は私が産んだ子ーーブラントはまだ知らないけれど、 結婚前の彼とたった一度だけ過ごした、あの夜に授かった子だわ。 〈小さな命に祝福を〉と題してお贈りしているベビーロマンス特集。3年前、ブラントとの一夜のあと、辞表を出して旅に出たアニー。妊娠に気づいたときには、時すでに遅く、彼は別の女性と結婚していたのでした。衝撃の再会から始まる、シークレットベビー物語!
家の窮状を救うため、ある投資家の要求を聞いてほしいー会社を危機に陥らせた兄の懇願に、カサンドラはうろたえた。投資家ディエゴは、彼女と4夜を過ごすことを条件に、援助を申し出たのだという。カサンドラの胸はかき乱される。カサンドラにとって、美しいディエゴは目の毒でしかない。ずっと好きだったのだ。見るだけで胸が締めつけられるほどに。しかも、非情と噂される彼にかかわれば傷つくことになるだろう。ためらうカサンドラに、純潔を捧げる初夜が来て…彼の唇は、いともたやすく封印していた恋心を揺さぶり起こした。
事故で1カ月も昏睡状態にあったメイブは、記憶を失っていた。退院した彼女を迎えたのは、夫のダリオ・コスタンツォ。世界的大企業の創業者一族の御曹司で、とびきりのハンサムだ。自家用ジェットで飛んだ静養先は楽園のように豪奢なヴィラで、メイブはともに過ごすうち、ダリオに強く惹かれていった。こんなにもお金持ちで素敵な男性が、わたしの夫だなんて…。ダリオは彼女を気遣い、情熱的に見つめても、触れようとはしない。もし記憶が戻ったら、本当の夫婦に戻れる?子どもを作れるかしら。だがまもなくして、メイブにとって衝撃的な事実が明らかになる。二人には既に赤ん坊がいた。夫はそれを、ひた隠しにしていたのだ!
熱い視線を感じて目をやり、ウィローは釘づけになった。そこには、彼女の運命を狂わせたギリシア人富豪テオがいた。女性なら誰もが夢中になるような男性に、情熱的に求められては、未経験の娘などひとたまりもなかった。まだ18歳だったのだ。だが、純潔を捧げたすぐあとに、テオに婚約者がいると知らされ、屈辱に震えながら、逃げるように彼のもとを去ったー今、テオは目をきらめかせ、自信に満ちた足取りで近づいてくる。あの日にできた、子どもの存在だけは知られたくない。ウィローは内心の動揺を気取られないよう、視線を引きはがした。
大富豪ロークの妻として幸せに暮らしていたアンジーは、 1年前に夫の浮気を知って家を飛び出し、今は独りで暮らしている。 ある日、アンジーの弟がやってきて、驚愕の事実を告げた。 ロークの口座で決済されるアンジーのカードを無断で使い、 インターネットの株取り引きで莫大な額の損失を出したというのだ。 それを知ったロークが、アンジーに会いに来いと言ってきた。 いちばん顔を合わせたくない相手に弱みを握られてしまったーー 屈辱をこらえ、お金は少しずつ返すと訴えるアンジーだったが、 ロークはからかうような冷笑を浮かべ、妻を抱き寄せてささやいた。 「きみを呼んだのは、このためだ」 ポルトガル人の夫が妻を呼び戻した理由ーーそれは、あまりに残酷で甘美な復讐のためだった! 寡作ながら、HQロマンスで絶大な人気を誇るミシェル・リードの夫婦元さやロマンスです。