著者 : 鈴木主税
毒味役毒味役
16世紀イタリア。農夫ウーゴは貧困と飢えに喘いでいた。ある日、絶望のあまり畑で神に祈っていたウーゴは、狩猟中の残虐な領主フェデリーコに出くわす。ウーゴは狩りに失敗した領主に八つ当たりされ、何とか命拾いはしたものの、彼の毒味役を務めさせられることに。愛娘ミランダとともに豪奢な宮殿に連れていかれたウーゴは、今までとは違う生活を期待した。しかし、フェデリーコは大勢の人間から憎まれていて、その食べ物にはいつ毒が盛られるかわからない。皮肉なことに、見たこともないご馳走を前にしてウーゴは生命の危機に直面するはめに陥った。領主を毒殺する動機を持っているのは誰か?料理に毒を入れるとしたらどこでなのか?ウーゴは毒薬や解毒剤の知識や宮廷内の人間関係などの様々な情報を駆使し、恐怖心と闘いながら料理に潜む毒と対決するが…。著者エルブリングが架空の古文書「毒味役ウーゴ・ディフォンテの手記」を翻訳したという特異な設定の歴史小説。料理の蘊蓄や奇抜な風俗をちりばめ、毒味役の波瀾万丈の半生を綴る痛快作。
ロンドン(下)ロンドン(下)
著者は、ロンドン2000年の時の流れと人の営みを、多数の博物館スタッフの協力により時代考証を精緻に固め、10組のファミリーの長い長い栄枯盛衰の物語として描き切る。魅力あふれる大感動巨編。
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