著者 : 鈴木次郎
尚哉の友人・難波の元に不幸の手紙が届いた。時を同じくして高槻と尚哉は「図書館のマリエさん」という聞き慣れない都市伝説を知る。図書館の蔵書に隠された暗号を解かないと呪われるというが…。ほか、鬼神伝説が残る村で、一行は額に穴のあいた頭蓋骨を見つける。その直後、高槻に思いがけない受難が!?「この世はなんてたくさんの呪いに満ちているんだろう」-。高槻と、幼馴染の刑事・佐々倉の幼い頃を描いた番外編も収録。
「怪異が潜むのは、『日常』と『日常』の隙間にある『非日常』だよ」-怪異収集家の准教授・高槻と、嘘を聞き分ける耳を持つ大学生・尚哉の下に、小学校で噂のコックリさんの調査依頼が。「あなたは誰?」という質問の答えは、かつてそのクラスにいた児童の名でー。ほか、尚哉の耳に異変が起こる中、有名女優から幽霊相談が持ち込まれて…!?高槻の謎めいた過去も語られ、ますます目が離せない、大人気民俗学ミステリ第2弾!
違法ドラッグと超能力が跋扈する犯罪超過都市ー通称『ノラネコシティ』。その一角で今日もまた、厄介な事件が巻き起ころうとしている…。この街にあるものを求めてやってきた『黒猫』クロ。そこで彼が見たものは、特殊能力ψを持つもの、持たざるもの…軍警が追う『絶対に捕まらない』薬の密売人、新人女優につきまとう『透明な』ストーカー、そして『悩み』を抱えたスーパースター。彼等の視点が交差するとき、事件の真相が浮かび上がる!
青の王・宗像礼司のもと、“セプター4”の特務隊隊員たちは、訓練や違法をなすストレインの取り締まりに忙しい日々を送っていた。だが、そこに大望を抱く小太りの中年男・河野村善一が立ちふさがる。彼は自らが“セプター4”の業務を代行し、宗像に成り代わって青の王になると宣言したのだ!次々に河野村の毒牙にかかっていく隊員たち。だが、こんな時に頼りになる伏見猿比古は、アメリカに出張中だったー。
ごく平凡な8畳ワンルームがわたしのお城。携帯ゲーム機の中で飼っている柴犬が同居人。しがないOL3年目。先輩のお小言と香水の悪臭を毎日食らい、人員整理によりリストラ寸前。腐れ縁の元カレがときどき生活費を無心にやってくる。これが憧れと希望を胸に地方から上京してきたわたしの東京生活の、なれの果て。そんなある日、高校時代の親友であり魔性の美少女であり、“強盗殺人犯”-鞠子が、3千万の札束と紫色のちっちゃい下着をトランクに詰めてわたしのマンションに転がり込んできた。17歳の“わたし”と24歳の“わたし”の日々が交錯する、青春のビフォー&アフターストーリー。
「時間を超えて電話が繋がるなんてこと、あると思う?」携帯電話に残された、見知らぬ男の子からの留守メッセージ。奇妙な間違い電話に引き寄せられて、東京湾に臨む埠頭で出会った有海と春川。17歳と19歳、オトナとコドモのあいだで押し潰されて行き場を失った2人の、それはあまりにも刹那的で欠陥だらけのつたない恋ー。怖いものなんてなかった。無敵になった気分だった。明日地球に隕石が衝突して世界中の人類が滅んで2人きりになったって、困ることは何もないような気がした。