著者 : 鈴木沙織
「わたくしが三日以内にこの疫病を収束させたなら、陛下との賭けの条件を満たしたと考えてよろしいですか?」 ある日突然、ロレージに正体不明の疫病が広がった。 誰もが絶望するなか、エリーゼが一人、立ち上がる。 何万人もの命が失われかねない疫病の拡大を食い止め、皇帝との賭けに勝ち、皇太子妃としてではなく、自分の生きたいように生きるために。 けれど、そんな彼女の側には皇太子リンデンが。 「君を信じている」 過去の苦しみを避けるために、皇太子から目を逸らしてきた。 でもそうすればするほど、考えてしまうのは彼のことばかり。 それは皇太子も同じでーー!? 「エリーゼ、君はどうしてこんなにも私の心をかき乱すんだ?」 はたしてエリーゼは疫病を収束させ、自ら望んだ人生を歩むことができるのか!?
日韓累計3万部!ベストセラー 第8回ブランチブック出版プロジェクト(韓国の大手IT企業Kakao Corpのブログサービス、brunchが主催する公募展)で大賞をとった話題作! 「スティーブ・ジョブズやエジソンもADHDだったらしいけれど、慰めにはならなかった。 iPhoneや電球に匹敵するような世紀の発明でもしない限り、彼らと同じだと喜べるはずもない。 希望が薄れるたびに、自分を愛せない人々が書いた文章を読みたくなった。 できれば未婚の韓国人女性で、自己愛に向かってよちよち歩きをしている作者の。 だけど、そんな都合のいいものはなかった。 世の中にあふれているのは「あなたがどんな人間でも、大切で美しい」といった楽観的な言葉で、 そんなものに私の心は安らげなかった。 中略 他のADHDの人も、私と同じように真っ白な夜と真っ暗な昼を過ごしているのだろうか。 親しげに、そして丁重にうかがい知るべく、まずは自分のことを書いた。」(「プロローグ」より) <目次> プロローグ 互いの苦痛を削って丸くなれますように C h a p t e r 1 ADHDの診断を受ける C h a p t e r2 大人のADHDとして生きていく C h a p t e r3 病院に行く C h a p t e r4 私が出会った世界ーー家族、恋愛、ネコ、友人 C h a p t e r5 私と書くことと他人 エピローグ なすすべもなく軋んでいた日々もすべてダンスだった プロローグ 互いの苦痛を削って丸くなれますように C h a p t e r 1 ADHDの診断を受ける C h a p t e r2 大人のADHDとして生きていく C h a p t e r3 病院に行く C h a p t e r4 私が出会った世界ーー家族、恋愛、ネコ、友人 C h a p t e r5 私と書くことと他人 エピローグ なすすべもなく軋んでいた日々もすべてダンスだった
貴族令嬢として生まれ、皇后となったエリーゼ。 欲と嫉妬に駆られた彼女は、悪女皇后として処刑され、一度目の人生を終えた。 そして二度目の人生。 前世の過ちを償うため、高本葵として医者の人生を歩んでいたが、運命のいたずらかーーまたも不慮の死を遂げてしまう。 だが目覚めると、前世のエリーゼに戻っていた! 二度目の機会(チャンス)。後悔する人生なんて、もう嫌だ。 医者として生きていくことを心に決めたエリーゼだったが、すべての悲劇の始まりーー皇太子との婚約が控えていた。 「陛下、わたくしと皇太子殿下との婚約をなかったことにしていただきたいのです」 「それならば、ひとつ賭けをしようではないか」 はたしてエリーゼは皇帝との賭けに勝ち、医者になることができるのか!?
ここは、眠っているときにしか訪れることができない<ドルグート夢百貨店>。 どこかに存在するこの不思議な街の住人・ペニーは、そんな憧れの百貨店に就職したばかり。 店主ドルグート、個性豊かなマネージャーたち、作品を生み出す夢師、不思議な生き物ノクチルカや妖精たちに囲まれながら、さまざまな夢を買いにくる客たちと出会う。 気になるあの⼈の夢、家族の帰りを待ちわびる⽼⽝がみる夢、繰り返す悪夢、夢追い人がみる夢、いまは亡き⼈との再会ーー 「<夢>はこんなにもリアルなのに、自分の無意識が作り出した幻に過ぎないなんてホントなんだろうか」。 著者のそんなふとした疑問から生まれた、やさしい連作短編集。