著者 : 長坂秀佳
長坂秀佳『「密室」作ります』-“喪服婦人”からメールで届いたキイワード。「密室」でそのキイワードどおりの事件が…。真保裕一『黒部の羆』-冬型の気圧配置が強まっていた。山の事故。25年前の馬鹿な男の姿が胸をよぎった。川田弥一郎『ライフ・サポート』-末期癌患者の最後の願いは「娘探し」。同行したプライベイト・ドクターは命を救えるのか?新野剛志『家路』-師走の街で通り魔に刺された男は、被害者でなく加害者だったのか。高野和明『二つの銃口』-迷い込んだ大量殺戮者と、巻き込まれた青年。極限の恐怖と、精神の深淵を描く緊迫スリラー。
エノケンがエノケンを殺した?昭和12年、浅草の人気劇団で起きた不可解な連続殺人。犯人として疑われたのは、人気絶頂のエノケンこと榎本健一。三重の密室とアリバイの壁が彼を追いつめる。エノケン、親友のロッパ、弟分のシミキンが複合トリックの謎に挑む傑作ミステリー。第35回江戸川乱歩賞受賞。
「親の七光り」という十字架を背負い、悩み傷つきながらも自分たちの足で歩き、自分たちの力だけで何かを獲得しようとする二人のジュニア、力と愛の両方を求める男たちに翻弄されていく女たち、政界を舞台にヴィヴィッドなタッチで描く。
八橋進介は司法研修所を出たての新米弁護士。正義感に燃える進介は検事一家に育ちながら、検事正である父の反対をおしきり、人権派の代表的存在、舟本守道弁護士事務所に居候することになった。学生時代の憧れの先輩で守道の娘・美波子と、彼女のライバル・晶という二人の美人弁護士に囲まれて、毎日が緊張の連続。そんな彼が初めて担当したのが殺人事件の弁護だった。被告は中学校の女教師。教え子の父親との不倫がバレて、口論のすえ夫を殺害したとされている。公判初日。誰もが情状酌量のセンで争うものと思っていたが、進介は突如「被告人は無実ッ!」と主張する。騒然とする廷内。果たして進介に勝算はあるのか。TBS金曜ドラマの小説化。